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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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どこの国でも歴史に残るのは、戦争、政権交代や著名な政治家の死が中心ですが、キング牧師のような人権や市民活動家の死にもっともっと注意すべきではないかと思います。彼らは武装せず、特に保護されることなく、リスクの中で弱い立場の人たちのために闘ったからです。
 
2年前の今日6月2日、フロリベー・チェベヤ(Floribert Chebeya)という著名なコンゴ人の人権活動家が殺害されました。人権活動家、ジャーナリストや野党がどんどんコンゴ国外に亡命する中、彼はコンゴに居残り、政治的にセンシテイブな情報を収集したために殺されてしまったのです。大変勇敢で正義に満ちた彼の死は、人権に携わっていないコンゴ人や外国人にとっても、ショッキングな事件でした。
 
明日6月3日、早稲田大学のTEDカンファレンスで、”Does aid REALLY help refugees?” というタイトルでスピーチをするのですが、チェベヤ氏などといった犠牲者を減らすためにもImpunityについて触れます。考えてみると、特に意識しているわけではないのですが、私の講演の内容は必ずImpunityになってしまうのですよね。。。世界最悪の紛争地・コンゴ東部にいた時、毎日この問題に直面していたので、その深刻さを知っていること、そして日本でimpunityの問題が深く議論されていないから(戦後日本のことはされているが、現在のアフリカについてはほとんどなし)、特に若者に知らせる必要があると痛感しているためです。人道支援や紛争地の現実の理解に、少しでも役に立てれば嬉しいです。
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今朝、ショッキングなニュースが届きました。私が4年前までいたコンゴ東部(州都ゴマの北70キロに位置するルチュル)において、UNHCR職員が19日に銃弾で亡くなったとのことです。
 
2009年3月にコンゴ政府軍に統合した(元)反政府勢力CNDPのメンバーがM23という暴動者・抵抗者(mutineer)をつくり、このルチュル周辺でM23とコンゴ政府軍の間で戦闘が数週間にわたって起きています。この戦闘は、2006年にICCから逮捕状をもらいながらコンゴ政府から守られ、優雅な生活を送ってきた、ボスコ・ンタガンダ氏とも関連しています。彼はコンゴ政府軍と反政府勢力CNDPの将軍なのですが、国際社会からコンゴ政府に対してICCへの引き渡しの声が上がり、ンタガンダ氏は現在逃亡中(?あるいはコンゴ政府に保護されている?)、そこへこのM23が5月上旬に生まれました。戦闘によって何万人の難民と避難民が発生しました。どのような理由でUNHCR職員が殺害されたのかわかりませんが、この戦闘や避難民への保護と関係しているのかもしれません。
 
コンゴ東部で勤務してから(正確にその前からだが)、私は人道支援の在り方に強く疑問を持つようになりました。2000年―2010年に起きた世界の紛争の90%が紛争の再燃であるというデータがあるように(世銀、2011年)、我々がよいと思って行っている人道支援は難民のためになっていないことがよくあり、紛争と難民の発生が長年繰り返されています。人道支援はそもそも緊急事態のために必要で、それが長年必要とすること自身、異常なことです(コンゴ東部では過去18年間も!)。今回の事件の殺害者を単に非難するのではなく、人道支援が現地にharmをもたらせない、またどのように持続的な平和をもたらせることができるよう、もっと考えなくてはなりません。これ以上、市民や現場で働く人道支援者が犠牲にならないためにも!
 
その人道支援に関して、6月3日、早稲田大学におけるTEDカンファレンスでお話しします。18分という短時間なので、深く突っ込むことはできませんが、人道支援の課題について少しでも理解してもらえれば嬉しいです。
 
最後に、亡くなったUNHCR職員との面識はないのですが、お悔やみを申し上げます。
 
http://www.unhcr.org/4fba0f5c9.html
 
GENEVA, May 21 (UNHCR) – UN High Commissioner for Refugees Antonio Guterres on Monday deplored the killing of a UNHCR staff member in Goma, eastern Democratic Republic of the Congo. Rocky Makabuza died on Saturday in the North Kivu provincial capital after sustaining gunshot wounds to his stomach in an attack at his home by unknown assailants on Friday night.
 
Rocky, who was aged 38, was a field safety assistant for UNHCR at its office in Rutshuru, north of Goma. He was taken to hospital after the shooting, but died of his wounds. Neither the identity of his assailants nor the motives for the attack have been established.
 
"I deplore the shooting of a colleague and offer my sincere condolences to his family. We do not know who is responsible for Rocky's death or why they attacked him. I hope that the authorities will do their best to investigate the incident and bring those responsible to justice," said Guterres.
 
Rocky had been working for UNHCR since 2009. He is survived by his wife and three children.
 
His death comes at a volatile time in North Kivu, where fighting in recent weeks between government forces and renegade troops has forced large numbers of people to flee their homes, with thousands seeking shelter in neighbouring Rwanda and Uganda.
1994年の今日4月6日に、ルワンダでは大統領専用機の撃墜事件があり、その数時間後に虐殺が始まった歴史的な日です。あれから18年が経ちましたが、ルワンダ虐殺がコンゴに与えた負の遺産(コンゴ戦争)はいまだに残っており、現在、民族対立を伴う緊張感が高まっています。
 
2002-3年のコンゴ北東部における児童兵の徴集若しくは編入又は敵対行為のための使用という戦争犯罪で、3月14日、ルバンガ被告人は国際刑事裁判所(ICC)によって有罪の判決が言い渡されました。2002年のICC発足以来,ICCが下した最初の判決でしたので、世界は「待ってました!」とばかりの大騒ぎ。ところが、その一方で、2002年ルバンガと共に活動してきたボスコ・ンタガンダ氏は2006年、ICCから逮捕状が出ているのにもかかわらず、この6年間コンゴ政府から守られながら優雅な生活を送ってきました。現在、そのンタガンダ氏をICCに引き渡せという国際的な圧力がコンゴ政府にかかっています。
 
そんな中、コンゴ東部の少数民族であるツチ・コミュニティー(上記のンタガンダ氏もツチ)が国連事務総長に下記の内容の手紙を送りました。
 
  • ツチはコンゴにおいて、差別されてきた少数民族であること
  • ンタガンダ氏はCNDP(ルワンダ政府が支援しているコンゴの元武装勢力。現在は表面上コンゴ政府軍に統合された)のメンバー全員にコンゴ政府軍に統合するように動員し、またコンゴの和平に貢献したこと
  • 2002年コンゴ北東部で起きたことは、(紛争ではなく)ツチに対する(現地ではヘマと言われる)「虐殺」であったこと。
  • このような対ツチへの悪行為は現在も続き、様々なアクターがンタガンダ氏をコンゴの軍人というよりツチとして注視していること;そして、
  • ンタガンダ氏が逮捕されると、コンゴ東部や大湖地域の状況が悪化すること
 
この手紙を読んで、落ち込んでしまいました。私は大湖地域の「平和構築」を現場でまた遠くから過去数年フォローしてきて、単なる「パッチワーク」であることをわかっていましたが、また紛争が再燃する可能性がでてきたようです。この(紛争や虐殺の)「犠牲者意識」(victimhood)問題はツチだけでなく、日本人も同様にあります。原爆の被害については話すのに、日本人が隣国でした加害者行為は忘れている、無視している、あるいはそもそもその加害者の意識がない。そしてその犠牲者意識が政治的なツールとして使われているから、紛争が続くんですね。もちろんイスラエル・パレスチナ問題もそう。本当にやりきれない気持ちで一杯です。そんな現状を研究者、実務家、政策立案者や学生はもっと知った上で、非暴力的なかつ持続的な問題解決策についてもっと激論すべきです。
今から2年前にコンゴ人の著名な人権活動家(Floribert Chebeya)が殺されたのですが、今朝その未亡人のインタビューを読んで涙がほろり。本当に悔しく、何もできない無力感に堕ちいてしまいます。
 
http://www.jeuneafrique.com/Article/JA2673p086-087.xml0/?utm_source=feedburner&utm_medium=twitter&utm_campaign=Feed%3A+jeune_afrique_Culture+%28Jeune+Afrique+Culture%29
 
言論の自由がないコンゴでは、国外に亡命する人権活動家やジャーナリストが多いのですが、チェベヤ氏はコンゴに居残ることにこだわり、モブツの独裁時代から25年間にわたって、正義のために闘った勇敢な人として有名でした。腰の重い国連事務総長でさえ彼の死に関する声明を発表したのですから、彼の死がコンゴやアフリカだけでなく、国際社会においてどれだけショッキングなものであったのかわかるでしょう。残念ながら日本では知られていません。。。アフリカというと、ビジネスの可能性、援助、貧困、エイズの大陸としか報道されていませんが、人権問題、特に現地の人たちがどれだけ命がけで闘っている様子も伝えてほしいものです!
 
それはともかく、その彼の死に関するドキュメンタリーが今日フランスで公開され、それに先立って未亡人がインタビューされました。現在6人の子供とカナダに亡命しており、上の子供2人は父親のように司法関連の仕事に就きたいだの、今でも脅迫を受けるだの話しています。彼女自身将来コンゴに戻りたいのですが、不処罰がある限り難しいだろうと言っています。
 
日本では、3/11後に、ふるさとへの想い、故郷を離れるつらさなどがよく話題になっていますが、当然のごとく、状況によってはそんな簡単に帰ることはできません。また難民や亡命者という地位がなくても、同様な状況にいる人もたくさんいるのです。外国に留学しているとき母国の政情が変動し、帰ることができなくなった人、または滞在ビザを得るために、現地人の人と(強制的に)結婚した人は大勢いるでしょう。そういう人たちは難民として登録されていないために、UNHCRの数に上がりませんが、我々が考えている以上に大勢いることでしょう。
 
彼らが母国に自由に帰国できるように、単に物資的や精神的な支援だけでなく、上記の不処罰といった、腐った構造を一から変えることをしなくてはなりません。国づくりや復興への協力の際に、reconstruction やrehabilitationという言葉が使われていますが、re(再)というパッチワークのような業務をするのではなく、最悪の場合、まず既存の構造やシステムを破壊することから始めなくてはなりません。国家主権の問題になるから国際社会はそこまでできないと言われそうですが、難民や亡命者のことを考えると、そこまでやる必要があるのでは?でないと、ますます難民、亡命者や移民は増え、失業や経済格差が生まれ、社会への不満がたまる一方になるかもしれません。これはもちろん日本の政治体制にもあてはまることです。(まとまりのない文章になったことをお詫びします)
今日は大学で卒業式があり、とても華やかです。しかしそれとは裏腹に私の心はどんよりしており、かつ怒りに満ちています。なぜなら、先週以降、コンゴ東部からいやーなニュースが入ってきているからです。

現在コンゴ東部では、コンゴ政府軍が対FDLR(ルワンダ反政府勢力ー1994年のルワンダ虐殺の首謀者が中心につくった組織)掃討作戦を新たに行なっているのですが、これがどうもFDLRではなく、市民をターゲットしているようです。下記の記事を参照してください(フランス語)。

http://www.lepotentiel.com/afficher_article.php?id_edition=&id_article=121727



市民を追い出すのは、軍人による天然資源へのアクセスのためでしょうか。先日twitterでも流したある記事によると、コンゴ東部・北キブ州にあるビルンガ国立公園には石油があるようで、イギリスの企業がその調査をすることになりました。もし石油の存在が確認されたら、ますますこの地域は無人・無動物(マウンテン・ゴリラも含む)になるかもしれません。

この掃討作戦は2009年1月に本格的に始まりました。ルワンダ政府にとって脅威の存在ではないFDLRを、なぜルワンダ政府軍がこの時点でわざわざ越境して、国交関係がなかったコンゴ政府軍と組んで対FDLR掃討作戦をする必要があったのか。著書『世界最悪の紛争「コンゴ」』には、政治的、そして経済的理由(=ルワンダ政府による、コンゴの天然資源のアクセス)と書きましたが、実は他にも理由があったことに先週気が付きました。

1996-7年のコンゴ戦争の際に、ルワンダ政府軍やコンゴ反政府勢力(ルワンダやウガンダが支援)が市民や難民に対して「虐殺」に値する行為を行ったという内容の国連報告書Mapping Reportが、2010年10月に公表されました。この報告書は「虐殺」という単語を使用したために、世界(日本を除く。。何とも情けない。。)で大きな話題になりました。ルワンダ虐殺以降、急スピードで復興・開発に力を入れ、ルワンダは「アフリカのサクセス・ストーリー」と称賛されるようになったのですが、この報告書はそのイメージに打撃を打ったことになります。

この調査チームは2008後半から2009年前半にコンゴ全国に滞在したのですが、1996年の「虐殺行為」の目撃者、あるいは国連チームに既に証言をした人を消す必要があったらしく、2009年1月に始まった表向き対FDLR掃討作戦は、実は証人を殺害するためだったらしいのです。市民が「軍人対象の掃討作戦にまぎれて」、犠牲になっていたのではなく、最初からターゲットにされていたのです。

そして恐ろしいことに、その市民殺害の掃討作戦を、国連「平和」維持活動隊(PKO)が裏で支援していたのです。2009年から今まで。当然その国連「平和」維持活動には我々の税金も使われています。ですから、我々も間接的にその市民殺害にかかわっていることになりそうです。

上記を聞いて、気が狂うのは私だけでないはずです。いったい何のための国連PKOなのか。「平和」構築とは何なのか。今コンゴ東部の元同僚や知人と連絡し、何とかそれを止めようとしています。日本や他の地域にいる皆さんも、知恵をぜひ貸して下さい。

昨日(3月14日)コンゴの武装勢力元指導者、トマス・ルバンガ(Thomas Lubanga)被告に有罪評決が下されました。1999-2003年のコンゴ大戦の際に、15歳未満の子どもを戦闘要員として徴集し、利用した罪が問われていました。国際刑事裁判所(ICC)で公判が行われたのは2002年設立以来初めてでしたので、アフリカの人権問題をほとんど触れない日本のメディアもさすがに報道しました。
 
http://news.infoseek.co.jp/article/afpbb_2865206
 
大変喜ばしいことですが、10年間で一人しか評決されていないことを考えると、これから戦争犯罪人が何人評決されるのかと心配です!その前にそもそも逮捕されるのかという基本的な問題もあります。上記のルバンガ被告は単なる「プチ戦争犯罪人」であり、彼以上の戦争犯罪の責任者は多数いるのです。その一人がボスコ・ンタガンダで、このプログでも数回紹介しましたが、彼がルワンダのカガメ大統領と連結しているとNew York Timesに明記されています。ただしその関わり方に関する詳細は書かれていませんが。。。
 
http://kristof.blogs.nytimes.com/2012/03/14/bosco-2012-while-we-hunt-kony-another-indicted-war-criminal-lives-a-life-of-leisure/
 
当然のことですが、プチ戦争犯罪人一人を評決してもコンゴと周辺国に戦争の責任者や戦争の構造が残っている限り、状況は全然変化しないどころか、ネットワークが時間と共にグローバル化し、悪化することもあります。Global Peace Index 2011によると、平和でない国のランキングに ソマリア、イラク、スーダン、アフガニスタン、北朝鮮に次いで、コンゴは6番目にランキングされています。
 
http://www.visionofhumanity.org/wp-content/uploads/2011/05/2011-Fact-Sheet.pdf
 
国際社会の間では、コンゴは一応「正式に」戦争は終わっていることになっているのですが、現地ではそうではありません。持続的な平和と安定をもたらすために、皆さん、引き続きいろんな知恵の共有をお願いします。
この1週間ある調査で東京を離れ、ネットへのアクセスが十分届かなかった場所に行っていたこともあり、ブログを書くことができませんでした。コンゴの現状を簡単にまとめてみたいと思います。
 
1.カビラ大統領の就任式が20日に行われ、大統領で出席したのはジンバブウェのムガベ氏のみで、他は外務大臣や在コンゴの大使が国の代表として出席しました。しかも後者の場合は、欠席すれば国外追放される可能性があるため、外交関係のために出席したらしいんですね。アメリカのカーター・センターやヨーロッパ統合の選挙監視団、そしてクリントン国務長官が本選挙は信用性に欠けていると指摘したのに、矛盾した態度ですね!
 
2.現職カビラ氏に敗れたチセケディ元首相は「選挙に不正があった、自分が選ばれた大統領だ」と主張し、23日、キンシャサの自宅で独自に大統領就任を「宣誓」しました。チセケディ氏は当初、首都の競技場で「就任式」を行う予定だったのですが、治安部隊が野党支持者らに催涙ガスを発砲したり、戦車を配置するなどして競技場への立ち入りを阻止したため、急遽会場を変更したのです。大統領選をめぐっては野党支持者と治安部隊の衝突が続き、ヒューマンライツウォッチによると、選挙後、死者最低24人が出ています。
 
3.混乱状態が続くコンゴでは、携帯電話のSMSの使用が12月3日以降、政府の命令で中止されています。選挙関係だけでなく、年末年始関連のメールを家族などに送れず、表現の自由が奪われた市民の不満はますます高まっています。
 
4.一番腹立たしいのは、この異常な状況に対して、コンゴにいる世界最大のPKOや国際刑事裁判所(ICC)が何も対処していないことです。カビラ大統領下の治安部隊が市民を殺害しているにもかかわらず、PKOはなぜ阻止できないのでしょうか。また、選挙前にチセケディ氏が「自分が大統領だ」と述べただけで、ICCは「暴力は許さない」と強硬な態度を示していたのですが、現在死傷者がでても何の表明を出していません。まるでカビラ大統領を支持しているかのように。。。(もちろん支持しているから、出来ないのでしょうが!)国際機関よ、もっと中立的に、そして厳しく「ムチ」を使ってください!
もともと12月6日に大統領選挙の結果が発表される予定になっていたのですが、それが延び延びになり、やっと9日に発表されました。選挙委員会によると、カビラ現大統領が48.95%大統領選挙で再選され、有力野党党首のチセケディ氏(78歳)は32.33%であったと。しかしチセケデイ氏は、選挙監視委員会の発表は「コンゴ人に対する挑発的言動」だとし、各地の開票所でオブサーブした同党の支持者によると、自分が54%の票で勝ち取り、カビラ現大統領は26%だけだと主張しています。1年前の大統領選挙でコートジボワールでは、当時のバグボ大統領が選挙の敗北を認めないまま、「1か国、2人の大統領」という異常状態が数か月続いていたのですが、同様なことがコンゴで生まれるのでしょうか。
 
そのコートジボワールの選挙が、コンゴの大統領選挙に悪影響を与えてしまいました。憲法によると、過半数をしめる候補者が出なかった場合、上位2名の候補者で決選投票をしなくてはなりません。このような2回投票はlegitimacyのためであり、前回(2006年)のコンゴ選挙でも、またフランスでも行われています。今年1月にカビラ政権は国会で特に議論しないまま、「予算不足のため」に決選投票の廃止を決定したのですが、本音はチセケディ氏という有力候補者、かつ市民の人気者が出馬し、カビラ大統領が自分の地位を守るためだったという見解が強いのです。
 
コンゴで最初に博士号(法学)をとり、モブツ大統領と長年闘い(繰り返し逮捕されたことも)、コンゴ人の政治家の中でまだ「クリーン」と言われているチセケデイ氏は、政治家では珍しく一夫一婦を保ち、コンゴで51年続く独裁主義の問題と非暴力でもって解決しようとしています。身体は元気なようですが、年配なので、選挙に出馬するのは今回が最後になるかもしれません。78年間の人生の内、3分の2はコンゴの腐った政治と闘ってきたかと思うと、本当に脱帽したい想いです。彼に次ぐいいリーダーが登場するのでしょうか。また登場したとしても、国をいい方向に変えることができるのでしょうか。残念ですが、これはコンゴ人というより、大国の政治的意思によるかと思います。
 
(11日)今朝の時点で、首都キンシャサはゴーストタウンになり、選挙の結果に不満を持つ野党支持者による暴動で、4-6人亡くなったとのことです。野党支持者は「カビラはルワンダ人、我々はコンゴ人のリーダーが欲しいのだ!」と叫んでいます。今後のコンゴはdemoCRAZYが続くかと思うと、自分の無力感も含めて腹が立ちます。
 
日本のメデイアがコンゴの選挙についてほとんど報道しないので、また選挙情報をお送りします。
今日コンゴの大統領選挙の結果が発表されます。すでに国内外では混乱状態で、首都キンシャサからコンゴ共和国の首都ブラザビルに約3000人が渡ったり、フランス航空がキンシャサ入りの飛行機を今週キャンセルしたり、キンシャサ市内のホテルが空っぽになったり、ダイヤモンドの発掘先で有名なムブジマイでは夜間外出禁止令がでたり、南アのヨハネスブルグでもコンゴ人によるデモに対して警察が発射しています。

2006年の選挙中や選挙後も同様なことが起きていましたが、それは首都キンシャサでとどまっていました。今回は有力候補者で人気者のチセケディ氏(78)が出馬しているため(前回は不正が多すぎて出馬しなかったと言うが、今回も不正が報道されている)、彼が選挙に負けたら、全国で暴動が起きると言われています。経済学者のPaul Collierが貧困国における選挙はdemocracyではなく、demoCRAZYをもたらすと言っていましたが、本当にその通りです!

コンゴは、1960年の「独立」後(未だに独立していないという説も。。。これは他のアフリカ諸国にも共通することだが)51年間にわたって独裁政権が続き、第2次世界大戦後、最悪の紛争地になり(今でも東部は紛争は続いています)、スーダンに次いでアフリカで2番目に多い国内避難民数をだし、今年の人間開発の報告書でもコンゴが世界最下位にランクされ(1996-2003年の戦争中でさえ、最下位になることはなかった!)、まさしく悪循環が繰り返しています。一体どれすればいいのか、皆さん、知恵をください!
コンゴの大統領選挙が11月28日に始まってから、バタバタと忙しく、ブログを書く暇がなかったのですが、ここで選挙に関することをまとめて書きます。
 
6日に選挙結果が発表されるのですが、現在大混乱状態で、その後暴動が起こることが予想されます。既にコンゴから隣国のコンゴ共和国(ブラザビル)に「難民」が渡っているというニュースも。。。私はコンゴと周辺国で通算10年間、難民の保護と支援に関わり、コンゴ国内各地と周辺国全9か国に人の大移動を常に見てきたので、この選挙でまた難民が発生するのかと思うと頭痛がする思いです。
 
報道されている選挙関連の不正と人権侵害等のいくつかを紹介すると、
  •  ヒューマンライツウォッチによると、11月26日―28日の間に起きた暴動で少なくとも18人が殺害され(ほとんどのケースが、カビラ政権の守衛が野党の支持者に向けたもの)、100人が重傷を負った。 
  • コンゴ北東部において、ウガンダ反政府勢力のLRAが投票に行ったコンゴ人3人を殺害した。
  •  投票所によっては、28日の投票開始の時点で、既に投票箱が「(投票用紙で)詰まっていた」り、投票用紙等が不足したり、有権者リストに名前がなく投票ができず。 
  • 「ニセ」の投票所も数か所あった。
  • 大統領の各候補者11人の選挙キャンペーンの放送時間に偏りがあった。カビラ大統領の放送時間は全体の86%に比べて、他の候補者は7%、3%、1%等。
 
。。。と書き出すと、この「不正リスト」にきりがありません。。。あと不正ではありませんが、28日が投票日であるのにかもかかわらず、同日に投票用紙などの資料が飛行機で投票所に輸送されたり、予定していた投票日(28日)が結局3日間かかったり、また2006年の大統領選挙では女性4人の候補者がいたが、今回はゼロ。議員選挙においても、女性の候補者は12%のみで、2006年の選挙と比べて低下しました。
 
このような状況なのにもかかわらず、African Union(AU), Southern African Development Community (SADC), Economic Community of the Central African States (ECCAS), International Conference on the Great Lakes Region (ICGLR), Common Market for Eastern and Southern Africa (COMESA)の監視団は「コンゴ人の意志や高い投票率に感謝している」という共同声明をだしたんですね。Carter Centerの監視団も「平和的な投票」と褒めたたえました。呆れますね!European Unionの監視団の声明は、かなりの辛口で批判していました。すばらしい!
 
また時間を見つけて書きます。
先日、TBSキャスターの松原耕二さんの本『ここを出ろ、そして生きろ』の出版記念パーテイーに出席しました。この本は「世界を舞台にしている恋愛小説」と呼ばれているようですが、私は人道支援者の現場での生々しい葛藤を語った小説としてとらえています。

その現場の一か国にコンゴが入っているのですが、読んでいて、以前経験した苛立ち、怒りや無気力をフラッシュシュバックをする思いでした。それは、いろんな理由から難民を救うことができなかったり、大国の貪欲に直面したり、現場と本部間の問題意識のギャップ等から来たものです。人道支援の現場で働きたいと希望する若者に現実を知ってもらい、心の準備をしてもらうためにもぜひ読んでもらいたい本です。このような小説を書いてくださって、本当にありがとうございました。

コンゴを舞台にした小説はこれ以外に、今ベストセラーになっている「ジェノサイド」もあります。まだ読んではいませんが、読んでみたいです!

ある人が「今コンゴは流行なのかもしれませんね」と言っていたのですが、コンゴの現状は日本でほとんど語られていません。今日コンゴでは大統領選挙があり、これまでさまざまな衝突事件が起きており、おそらく選挙後に暴力行為が予想されています。選挙前日になって「やっと」NHKが下記のように報道しました。TBSの松原さんも小説だけでなく、今のコンゴも報道してくださいね!お願いします!

コンゴ 選挙を前に緊張高まる

11月27日 23時23分

大規模な内戦が続いたアフリカ中部のコンゴ民主共和国で、大統領選挙が行われるのを前に与野党の支持者が衝突し、緊張が高まるなか、国連のパン・ギムン事務総長は、27日、声明を発表し、双方に自制を求めました。

1998年から5年近く続いたコンゴ内戦は、周辺の6か国も介入して「アフリカ大戦」と呼ばれる大規模な紛争に拡大し、400万人近くが犠牲となりました。その後、国連主導の和平プロセスが進んでおり、日本時間の28日、2006年以来2回目となる大統領選挙と議会選挙の投票が行われる予定で、内戦後の国の安定の鍵を握るものとして国際社会の関心が集まっています。こうしたなか、首都キンシャサでは、再選を目指す現職のカビラ大統領と対立候補で野党党首のそれぞれの支持者の間で衝突が続いており、警官隊が催涙弾を投げたり発砲したりするなどして、これまでに2人が死亡しました。また、選挙に関する集会を阻止しようと、現職の意向を受けた警官隊が対立候補の車列を妨害するなど、投票日を前に緊張が高まっています。事態を受けて、国連のパン・ギムン事務総長は、27日、声明を発表し、「選挙を平和的で安全な環境のもとで行うべきだ」として、与野党と双方の支持者に自制を求めました。

それにしても本当に驚きです。コンゴの大統領選挙が2日前に迫ってきているのにもかかわらず、日本のメデイアはまだそれについて報道をしていません。ちなみに「コンゴ 選挙」でgoogleをすると、未だに前回(2006年)の選挙に引っかかる状態。。。一体日本のメデイアは何をしているのでしょうか。シリアやエジプトが大変な状況にあるのはわかっていますが、コンゴは大変戦略的な国(アフリカで2番目に面積が広く、フランス語圏国としてフランスに次いで2番目に人口が多く、天然資源が豊富なために125年以上にわたって大国(日本もそれに含まれている)による「資源の呪い」が続き、しかも第二次世界大戦後最大の犠牲者数(600万人)を生んでいる紛争がまだ続いている)で、選挙関連で多くの不正と人権侵害が起きています。
「今の若者は内向きになって・・・」と言う大人が多いのですが、日本のメデイア(フリーを除く)が重要でないニュースを取り上げたり、時事問題をきちんと分析をせず単純化したまま報道するから、若者の思考力に悪影響を与えているのではないでしょうか(もちろんそれだけが要因とは言えませんが)。日本のメデイアの皆さん、しっかりして下さい!
 
さて、日本政府はコンゴの選挙にどのような支援をしているのでしょうか。
外務省のHPによると、「選挙サイクル支援計画(7,700万円を供与額とする無償資金協力)」であり、「本年11月に予定されている大統領・国民議会選挙において,選挙への参加,無効票の回避などを通じて選挙人の意思が正しく選挙結果に反映されるよう,有権者に対する選挙啓発活動用のポスター,ステッカー及び横断幕や選挙管理員に対する教育用マニュアルを供与するものであり,この計画への協力により,公正で透明性・信頼性の高い選挙が実現され,同国の民主化プロセスが促進されるものと期待されます。また,この協力は,アフリカにおける平和の定着を支援する観点からも大きな意義を有するものです。」
 
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/11/1107_08.html
 
うーん、日本政府は、選挙の教育用マニュアルが平和の定着に導くと本気で考えているのでしょうか。そもそも出馬している候補者に問題があるのに、公平で透明性の高い選挙は100%期待できません。先日もブログで紹介しましたが、今回は387人にレープを犯したことがある民兵のリーダーといった候補者を紹介しましょう(Al Jazeera)。コンゴでは「不処罰文化」があるから、犯罪者が簡単に出馬できるんですね(このような不処罰文化があるのはコンゴだけでなく、日本もそうなのだが。。。)。そしてもう一つの記事(南アのSAPA)には、南アでコンゴの大統領選挙の投票用紙が印刷されたのですが、その投票用紙が在南ア・コンゴ人の間で配布されているという内容です。
 
Al Jazeera: Wanted Congo rebel leader holds public rally
Ntabo Ntaberi Sheka, accused of orchestrating mass rape campaign in DR Congo, stages election rally as police look on.
 
 Crowds gather to hear Sheha address an election rally in eastern DRC  [Azad Essa/Al Jazeera]
Walikale. Democratic Republic of Congo - A national assembly candidate charged with organising the mass rape of 387 people has staged a campaign rally in the eastern Congolese town of Walikale.
Ntabo Ntaberi Sheka, running for one of two seats in the Walikale district of the North Kivu province of the DRC, held the rally on Thursday in full view of police, the Congolese army and within three kilometres of a UN peacekeeping base.
Sheka leads a faction of the Mai Mai armed group operating in the surrounding rainforest and an arrest warrant for crimes against humanity has been issued by Congolese prosecutors over his alleged involvement in the mass rapes across 13 villages in the Walikale district in mid 2010.
Standing on an abandoned flat bed trailer lying in the centre of the town, and dressed in blue military-style fatigues, aviator sunglasses and a green straw hat, Sheka told Al Jazeera that he was not a military commander, but a politician, trying to protect the interests of his people.
"If I am guilty of all of these [rape] crimes, why then are all these people here to support me?" he asked, standing between amid a phlanx of bodyguards.
Sheka, when probed about the probability of arrest, said that "the people" would come to his rescue and defend him in the event of authorities acting on the warrant.
"Just you try it [arrest me] and these crowds will beat you," he said
 
'Outrageous'
Human rights groups have condemned Sheka’s participation in this year’s election and called for his immediate arrest.
Anneke van Woudenberg from Human Rights Watch told Al Jazeera that it was "outrageous that Sheka could simply walk into Walikale in full view of the police and hold a rally".
Van Woudenberg said that the very fact that Sheka is standing in the elections with such severe charges lodged against him, brings together the vast myriad of problems facing the DRC, including impunity, blood minerals, the proliferation of weapons and gender violence.
Sheka might just be one of 19,000 candidates vying for 500 legislative seats, but his inclusion is symbolic of the scant regard for the rule of law.
"His participation in the elections and continued freedoms do little to end impunity and won’t bring peace to the country," she said.
Sheka was named in a UN report released in July 2011 that documented the rapes of at least 387 civilians in a devastating rampage of violence between July 30 and August 2, 2010. The UN alleges that Sheka's Mail Mai faction were one of three armed groups directly involved and Sheka was one of the leaders with command responsibility.
 
Support
The crowd took over the city centre, blocking the main street beneath the old, fractured town hall as supporters and passerbys, climbed trucks and searched for a close up view of the proceedings. Despite the rain, hundreds gathered with enthusiasm, some under colourful umbrellas standing in puddles of mud, as Sheka went to address them.
"You have to forgive us," Sheka said, “We are coming from the jungle and don’t have the loudspeakers to address you.
“I am the president of the political wing of a militia group … and we will solve your problems,” he said to wide applause.
Support for Sheka in Walikale is chequered, with locals mostly unwilling to openly speak about their political alliances, fearing reprisals. A local source explained that many residents still see Sheka as defending the community from marauding foreign fighters from Rwanda.
But a local teacher from Walikale told Al Jazeera that Sheka had caused enough damage to people’s lives and that he would not support him, while a mobile phone vendor sitting just metres from rally said that Sheka ought to be apprehended for his crimes.
 
‘Cannot be traced’
Earlier, Sheka emerged from a set of red stonewalled buildings behind a school and marched in the rain with around 100 of his fighters, carrying rocket-propelled grenades and AK 47s into the town. His supporters promptly joined the march singing songs and beating plastic containers in a bid to create a ruckus ahead of his address.
The rally came after days of confusing events that left UN and political analysts speculative of the shifting relations between the Congolese army and Sheka's Mai Mai faction.
On Wednesday, Jonathan Chuma, Walikale’s sector commander, told Al Jazeera that Sheka had entered the town and was in the hands of government forces, but clarified that “he was not under arrest” despite the warrant.
 Sheka's rallies have attracted hundreds of people ahead of the elections[Azad Essa/Al Jazeera]
Chuma provided no other details and asked Al Jazeera not to film around the school complex which fed further speculations of ongoing negotiations between the two sides.
When approached on Thursday at the school complex about Sheka’s whereabouts, Chuma said that the rebel leader had "disappeared" and that they "cannot trace him".
But within an hour, Sheka emerged from the complex, and marched with his entourage of fighters and supporters into town.
The rally continued despite the torrential rains that continue to swamp the eastern DRC. Poorly built sand tracks are flooded, and the UN was forced to cancel flights on Thursday due to poor visibility.
The UN stabilisation mission MONUSCO are racing against time to transport election material to offices across the country, after materials arrived late in Kinshasa.
Walikale, a remote region with North Kivu in the eastern DRC is considered one of the hotspots during these elections as government forces and armed groups continue to battle it out in the forests. The region is known for significant gold, diamond deposits, attracting rival groups to compete over territory.
The DRC is scheduled to hold its second presidential and legislative election since 1960 on November 28. Joseph Kabila, the incumbent president is tipped to be re-elected though analysts are warning that key opposition candidates Vital Kamerhe and Etiene Tshedekedi should not be underestimated.
 
Sapa: DRC 'ballots' doing rounds in Johannesburg
 
South Africa has emerged as a key part of the battleground for the November 28 elections in the Democratic Republic of the Congo (DRC) -- from the printing of ballot papers (some of which appear to be on the streets of Johannesburg) by Robert Gumede's 4 Rivers Trading company -- to the provision of air support by the South African National Defence Force for the delivery of the ballot papers.
 
DRC opposition leader Etienne Tshisekedi, was in the country for three weeks in November, while agreements between DRC President Joseph Kabila and President Jacob Zuma for the Grand Inga Dam project were signed just ahead of the highly-contested elections.
 
Through a spokesperson, Gumede, the controversial billionaire businessman who has been embroiled in a legal battle with the department of home affairs over a R2-billion tender, said he could not speak about the printing of the DRC ballots because of "signed confidentiality agreements".
 
But a source close to 4 Rivers Trading confirmed the company won the tender to print the ballots on November 4. They were printed in the Western Cape, Eastern Cape, KwaZulu-Natal and Gauteng.
Although the source would not reveal the cost of the tender, the DRC's 2006 ballots, which were also printed in South Africa, by Ren-Form, was $50-million (R400-million). But those elections were on a smaller scale than the present one.
 
This year, 32-million registered voters will make their mark at more than 63 000 polling stations to vote for 11 presidential candidates, including Kabila and Tshisekedi. There are also more than 18 000 parliamentary candidates who are running for 500 National Assembly seats, which means some of the ballot papers consist of 56 A4 pages. The overall cost of the elections has been reported to be $1.2-billion.
 
It seems that some of the ballot papers are in the hands of members of the Congolese community in Johannesburg. The Mail & Guardian has seen two presidential ballot papers and two pages of the National Assembly ballot papers, which appear to be authentic. But attempts to confirm their authenticity with the Commission Electorale Nationale Indépendante, the DRC electoral commission, were not successful by the time of going to print.
 
The DRC ambassador to South Africa, Bene M'Poko, dismissed the possibility. "The reason we came to South Africa to print the ballots is because we trust the country's security," he said. "No one will have that ballot paper at this point, not even the chairman of Commission Electorale Nationale Indépendante or me."
 
He accused Congolese citizens distributing what he termed the "fake ballots" of working for Tshisekedi to tarnish Kabila's name.
Vincent Tohbi, the Kinshasa head of the Electoral Institute for Sustainable Democracy in Africa, said the electoral commission appeared to be "doing their best" to deploy the materials. But he understood that, although all the ballot papers should have been in the DRC by Thursday afternoon, many would not have reached some of the more remote areas. Friday was the deadline for all material to be delivered to their stations.
 
"The serious logistical challenges of the electoral commission are the same as they were from the start," said Tohbi.
 
Minister of Defence and Military Veterans Lindiwe Sisulu, who visited Kinshasa last weekend, told the M&G that South Africa was not aware, until last Sunday that the DRC electoral commission was struggling. "When we got here we realised that they have bigger problems. They can't transport ballots to 210 sub-hubs from the 13 hubs that South Africa was asked to deliver to."
 
The defence force deployed seven aircrafts this week, in addition to the four that were already on the ground, to assist with transportation.
 
While Tshisekedi was in South Africa, from October 21 to November 10, he held an "economic summit", which was hosted at the Rosebank Hotel by a group called Africanised. A source close to the Tshisekedi camp in South Africa confirmed that the veteran opposition leader also met Mathews Phosa, the ANC treasurer. But attempts to reach Phosa and to get confirmation from both the department of international relations and the ANC were unsuccessful.
 
Some are questioning the timing of an agreement to kick start the estimated $8-billion to $10-billion Grand Inga Project on the Congo River, which has been under discussion for years. It was finally announced on November 11, the day after Tshisekedi left the country to return to the DRC.

コンゴの大統領選挙が3日後に迫ってきました。いつも直前になってバタバタするのですが、そこん所何とか実現するのがコンゴ風なんですね。しかし前回と同様に、金のばらまきなど不正がたくさんあるそうで、野党と与党間の緊張感はかなり高い。選挙後にその緊張感が暴力と導くのではないかと今からひやひやしています。
和訳する時間がないために、AFPとRadio Netherlandsのニュースをそのまま下記に添付しました。

Afp: DR Congo scrambles to get ready for polls

KINSHASA — Four days from elections that some analysts doubt it can pull
off on time, the DR Congo was rushing Thursday to overcome the challenges
of crumbling infrastructure and a territory two-thirds the size of western
Europe.

Monday's presidential and parliamentary polls are only the Democratic
Republic of Congo's second since back-to-back wars from 1996 to 2003, and
the scars from those conflicts -- together with the country's massive size
-- mean election officials face a raft of logistical headaches.

The election commission has set itself a Friday deadline to deliver 186,000
ballot boxes and more than 64 million ballot papers to nearly 64,000
polling stations, in a country of 2,345,000 square kilometres (906,000
square miles) -- 77 times the size of former colonial ruler Belgium.
Commission chief Daniel Ngoy Mulunda said he is confident his team can make
the deadline, with the help of 80 aircraft hired from private companies as
well as the combined support of the United Nations, South Africa and
Angola.

"The objective is to reach 100 percent of the voting sites by November 25
at the latest. We think that with the combination of different means of
transport and all the systems we've put in place, we'll make that
deadline," Mulunda told journalists Wednesday.

But as recently as 10 days ago, Mulunda's top deputy said organisers could
need more time.
"If we're not ready, we'll ask for a few days and hold the elections on
December 2 or 5," said Jacques Djoli, vice president of the National
Independent Election Commission (CENI).

The sheer size of the task is daunting.The DRC has 32,024,640 registered
voters, up from 25 million at the last polls, in 2006. CENI has responded
by expanding the number of voting stations to 63,865, up from some 55,000
in 2006.

The number of candidates is also a record: 18,835 contesting 500 seats in
the national assembly, up from about 9,600.

In Kinshasa alone, there are 5,491 candidates for 51 seats. One of the
capital's four constituencies has a 56-page ballot.
There are 11 presidential contenders, down from 33 in 2006.

In a bit of good news, Mulunda announced Wednesday that all the ballot
papers had arrived from South Africa, where they were printed.
But in a country with a crumbling and limited road network, getting them to
polling stations is a challenge -- not to mention the ballot boxes
themselves, which were made in China and, at one metre (yard) tall,
resemble giant trash bins.

The budget for the entire election cycle -- single-round presidential and
national assembly votes Monday, plus local, provincial and senate elections
in 2013 -- keeps growing, and currently stands at $1.1 billion (823 million
euros).

Amid the logistical chaos, the CENI has faced accusations of fraud.
A leaked report by Belgian company Zetes, contracted by the government to
issue biometric voter cards, said there were hundreds of thousands of
"ghost voters" on the register, mainly in strongholds of incumbent
president Joseph Kabila.

The Union for Democracy and Social Progress (UDPS) -- the party of Etienne
Tshisekedi, Kabila's top rival for the presidency -- also accused the CENI
Wednesday of creating "fictitious" polling stations.

"There has been a systematic fraud organised in massive fashion," UDPS
secretary general Jacquemin Shabani told journalists, saying more than half
the stations don't exist.
The CENI denied the allegation.
"When there's a polling station that's in the wrong place on the map, it's
not an attempt to cheat," said Mulunda.


Radio Netherland: DRC elections: money talks

In the Democratic Republic of Congo (DRC), there are more than 18,000
candidates competing for 500 parliamentary seats, in the November 28
legislative elections. Two business-minded housewives in the capital,
Kinshasa, have found a lucrative way to profit from the situation.

“In the beginning, we wanted to understand why there were so many
candidates in the legislative elections. We thought it was important to
approach those candidates, talk to them and offer to organise a meeting
with their potential constituency”, explains housewife Naomi Tambaram, who
is outspoken and highly inquisitive.

Turning necessity into virtue

With their dynamism and popularity in their locality, Naomi and her friend
Zeta have managed to gather a large crowd for the meetings of a dozen
candidates in the Yolo-North neighbourhood.

“We do not only gather the people. We talk to the candidates beforehand and
give them a few tips on the type of speeches they should deliver. We know
whether or not the audience supports the opposition, therefore we guide the
candidates to ensure that they win the hearts of the people”, the women
explain.

Sardou Lumbu, a parliamentary candidate, has used the organisers for his
campaign. “Due to the limited means we received from the party, we were
advised to work mostly with family members, friends and any influential
individuals we knew. I organised two meetings with such influential people,
hoping that their influence will earn me votes in the polls”, admits
Sardou. “I know that many people who come are undecided over which way to
vote, but one should bear in mind that a beautiful speech always wins
votes”, adds the parliamentary candidate.

The price of support

On 28 November, voters in the Funa constituency in Kinshasa will elect 12
representatives, from a pool of 1,150 candidates, to stand in parliament
for the next five years. These voters are aware that the candidates are
prepared to do whatever it takes to wins their votes.

“When a candidate wants an audience of 50 people, for example, he or she
should provide t-shirts, drinks and most importantly hard cash (a little
over 3 Euros per person) for the participants. Moreover, I have to entice
the people with gifts, otherwise no one will come”, explains Amos Kabongo,
a teacher who earns between 38 and 75 Euros from each meeting he organises.

 Undecided
But a large turn out at candidate meetings does not necessarily translate
into votes, especially as the organisers use gifts to draw in the crowds.
“I’ve been to three meetings. Of course, the gifts are always welcome, but
I attend the meetings for entertainment. I haven’t chosen a candidate yet,
but whenever there is a meeting somewhere in the neighbourhood, I go and
listen to a potential member of parliament. It allows me to make a better
choice because we get to ask the candidates questions”, explains Dechris,
who manages a telephone kiosk.

There is no denying that as the elections draw closer, DRC presidential
candidates will do whatever it takes to improve their chances, even if it
means breaking the piggybank.

28日にコンゴの大統領選挙があるのですが、前回と同様に無茶苦茶な状態で、腹正しい感情をすっかり超えています。選挙の状況がどれだけ「腐っている」のか、下記のようにまとめてみました。
 
1.アフリカで2番目に面積が大きいコンゴは、186,000の投票箱が必要なのですが、それらは全て中国でつくり(!)、先週の時点では12,000個しかコンゴに届いていないそうです。これらをコンゴに輸送するために、飛行機16機が必要なのですが、それだけの予算があれば、国民の生活改善に使ってほしい!!と思うのは、私だけでないはずです。なぜわざわざ中国から投票箱を「輸入」するのか?国内で製造できないからではなく、野党やジャーナリストから遠く離れたところでつくることにより、カビラ政権が不正操作できる確率が高いからです。ちなみに投票用紙は2006年の選挙同様に南アで印刷しています。日本のODAが投票箱と用紙の輸送費に使われているのか(そもそも選挙にどれくらい貢献しているのかわからない)わかりませんが、こんなに無駄な援助はありませんよね!
 
2.大統領候補は11人、そして何と国会議員の候補が18,855人も!無職のコンゴ人が多く、政治家になれば、仕事をしなくても給料がもらえるために、誰もが立候補しているのだそうです。選挙キャンペーンでは、金がない候補は友人や親せきの車を借りるなどやりくりしているとか。ちなみに、私が以前勤務していたコンゴ東部の北キブ州の州大臣の給料は月約4,500ドルで、ジャーナリストの給料(30-80ドル)よりはるかにいいんですね。政治家しか生きる道がないのかと思うと、ため息が。。
 
3.先週末から、国内・海外のメデイアによる有力な野党党首のチセケディ氏【78歳】へのバッシングが悪化しています。彼は、モブツ政権とも長年闘い、国民にも人気者です。メディアはカビラ大統領を保護しているのが明らかで、中立的な報道はしているとは思えません。例えば、チセケディ氏が「自分は大統領である」と宣言したり、「刑務所にいる政治犯を解放するために、48時間内に刑務所を破壊するように」と国民への呼びかけたのですが(実際に破壊はしていないが)、ICC(国際刑事裁判所)でさえ選挙関連の犯罪を起訴すると脅しています。そもそも政治犯が独裁的に逮捕されていること自体おかしいことですが、その説明は現政権からありません。チセケデイ氏の行為が「口頭の暴力」としてバッシングがされているのですが、なぜ同様のことをカビラ政権に対してしないのでしょうか。人権活動家やジャーナリストを数名殺害したという「悪意の行為」の責任者であるはずなのに! それだけでなく、選挙関連の犯罪であれば、カビラ大統領もかなり関与しています!野党党首らが国内で選挙キャンペーンをするため、飛行機で地方を回らないといけないのですが、飛行機の着陸の許可書を現政権がボイコットしています。
 
4.国内外のメディアや市民団体が「コンゴに公平で平和な選挙を」と呼びかけていますが、その前に候補者の背景を確認する必要があります。下記のNYTimesにも、「疑わしい候補者(元武装勢力のリーダー)がいる」と書いていますが、戦犯罪人であるカビラ現大統領はもっと疑わしいのです!(参照は『世界最悪の紛争「コンゴ」』をご参照ください。
 
ということで、民主主義へのロード(であるはず)の「選挙」という単語に振り回されることなく、しっかり情報収集して現状分析をしましょう。私も時間を見つけては情報を共有します。
 
http://www.nytimes.com/2011/11/10/world/africa/unruly-election-campaign-mirrors-congos-instability.html

November 10, 2011
The New York Times
 
NAIROBI, Kenya — First, Cmdr. Ntabo Ntaberi Sheka ordered his militia to join an attack on a group of villages in eastern Congo, where the fighters gang-raped at least 387 women, men, girls and boys, according to a United Nations report of the atrocities.
 
 
One of the candidates in Walikale is accused in a mass rape.
 
Now he wants the villagers’ votes.
 
Commander Sheka, who is wanted by the Congolese government for his involvement in the 2010 mass rape, in the Walikale area of eastern Congo, is one of the most vivid symbols of Congo’s lingering insecurity and impunity as the country prepares for its second general elections since the end of its civil war.
 
Even with an arrest warrant hanging over his head, Commander Sheka, the leader of the Congolese rebel group Mai-Mai Sheka, is running to represent Walikale in Parliament.
 
More than a week into the campaign season, violence and controversy are bubbling up. Many analysts expect President Joseph Kabila to win another five-year term in a relatively peaceful vote on Nov. 28, though he has lost a lot of support in the country’s troubled east. Beyond that, logistical delays and a suppression of human rights are endangering the process, the United Nations says.
 
“The kind of intimidation, threats, incitement, arbitrary arrests and violence that we have documented is unacceptable,” the United Nations high commissioner for human rights, Navi Pillay, said Wednesday in conjunction with a report on the election.
 
Much of Congo’s ballot materials, papers printed in South Africa and China, have yet to arrive.
 
One of Mr. Kabila’s leading challengers, Etienne Tshisekedi, has lingered in South Africa as well. On Monday, he referred to himself as “president” in an interview with a Congolese television station and called on the government to release his jailed supporters.
 
“Or else I will call on fighters across the country to break down prison doors and release their comrades,” Mr. Tshisekedi was quoted as saying.
 
The African Union has grown worried over Congo’s election, with the group’s chairman, Jean Ping, visiting the capital, Kinshasa, this week and calling for peace leading up to vote. Political violence has already erupted in different corners of the country.
 
In Kinshasa last week, armed men opened fire on campaign representatives for Mr. Tshisekedi. In the southern city of Lubumbashi on Saturday and Monday, his supporters clashed with another opposition party, leaving more than a dozen people injured. And in the eastern city of Goma last weekend, gunfire broke out after a popular musician singing campaign songs for the opposition was abducted and his fellow ethnic Hunde protested.
 
“The vote will be subject to much greater local variation, depending on the popularity of local leaders, priests and customary chiefs, who are allied to different political parties,” making the outcome “difficult to call,” said Jason Stearns, an author and Congo analyst.
 
“The election will be very close,” he added, with “a high probability of urban unrest.”
 
Congo’s election includes a number of dubious candidates, some suspected of being criminals. One presidential candidate, Antipas Mbusa Nyamwisi, is a former rebel leader whose militia carried out a massacre at a hospital and the surrounding area in 2002 during Congo’s civil war. The fighters slaughtered any patient who looked to be from the Hema and Bira groups, killing more than 1,000, according to Human Rights Watch. After the war, Mr. Nyamwisi became Congo’s minister of regional cooperation.
 
Another candidate is François-Joseph Nzanga Mobutu, the son of the former dictator Mobutu Sese Seko, who was overthrown in 1997.
 
As for Commander Sheka, he is one of about 19,000 candidates for Congo’s National Assembly, the lower and main chamber of Congo’s Parliament. Commander Sheka, listed as a “trader” on Congo’s election Web site, is one of 65 running in Walikale.
 
“Congolese authorities should be arresting Sheka for mass rape whether he is running for office or not,” Anneke Van Woudenberg, senior Africa researcher for Human Rights Watch, said in a news release. “The failure to arrest someone who is out publicly campaigning for votes sends a message that even the most egregious crimes will go unpunished.”
 
Despite numerous peace treaties and reconciliation with neighboring Rwanda, Congo faces widespread instability and a vacuum where a governmental presence is lacking. There may be no symptom of the country’s struggles quite like Congo’s rape epidemic, a chilling example of which took place in Walikale.
 
Between July 30 and Aug. 2, 2010, Commander Sheka’s troops, along with two other rebel groups, moved through 13 villages in Walikale, raping hundreds of villagers, including children and elderly women, and abducting 116 people.
 
Congolese authorities supported by the United Nations tried to arrest Commander Sheka in July while he was spending the night at the home of a friend in the Congolese Army in Goma, Human Rights Watch said, but he escaped, apparently after he was tipped off. In September, he registered as an independent candidate for the National Assembly.
 
“We were a bit surprised when we heard about Sheka’s registration as a candidate for the National Assembly,” said Hiroute Guebre Sellassie, the top United Nations official in North Kivu Province, where Walikale is located. According to Congolese law, Commander Sheka would be immune from prosecution if elected, Ms. Sellassie said, but that “does not mean that he is not going to face justice at one point,” arguing that immunity could be lifted.
 
Congo’s elections, particularly the presidential race, may be a barometer of how well drastic geopolitical changes in Africa’s Great Lakes region have been received in Congo, especially concerning Congo’s relationship with its neighbor Rwanda.
 
Mr. Kabila won the 2006 presidential election almost entirely on votes from eastern Congo, where he is from and where he has remained popular for his nationalistic and confrontational stance against Rwanda during years of tension between the nations.
 
But in 2009, Mr. Kabila invited Rwandan troops into Congolese territory to help root out Rwandan rebels in the area in exchange for renewed diplomatic relations, leading many in eastern Congo to believe that Mr. Kabila had betrayed them.
 
Still, a constitutional amendment passed this year says that a candidate does not have to win more than 50 percent of the vote to be elected.
 
“The big difference between the last elections and this year’s is one of motivation,” said Mr. Stearns, the Congo analyst. “Kabila has lost a lot of his support in the east, his voting base during last elections,” but “he has been able to stitch together a strong network of influential leaders and has been able to divide the opposition vote.”
先週公表された、2011年の人間開発報告書(国連開発計画)によると、コンゴが187か国中、最下位にランキングしました(ソマリアはおそらくデータが収集できないためか、含まれていない)。過去40年間、中国のGNPは1200%上がったのに対して、コンゴのは80%低下したとのこと。コンゴの国外に亡命している者は「これはスキャンダル!カビラ現政権が何もしていないことが証明された!」と騒いでいます。
 
http://hdr.undp.org/en/reports/global/hdr2011/
 
ちなみに、コンゴはアフリカで天然資源が一番豊富な国で、それを活用して発展できるポテンシャルが大いにあります。1970年はモブツという独裁政権時代の初期でしたが、コンゴにとって黄金時代で、コンゴ人は自分の国籍に誇りを持っていたとか。現在のルワンダは「アフリカのサクセス・ストーリー」とちやほやされていますが、昔のコンゴはまさにそのような存在だったのでしょう。それが資源が呪いの存在になり、1990年後半に戦争を2回経験し、32年間のモブツ政権は崩壊し、その後のカビラ父子政権も不安定で、コンゴ人の国籍を放棄する人が増えています。国際社会によるコンゴのイメージは悪く信頼度がなく、例えばザンビアで会ったあるコンゴ出身の男性は「コンゴ人だと就職ができないため、ザンビア人の国籍を取得した」と言っていました。当然のこどく、自分のアイデンテイティーである国籍を捨てることは容易なことではありませんが、生活やサバイバルのために、そう強いられているのです。カビラ政権はそれに関して、恥だと思っていないのでしょうか。
 
3週間後にコンゴでは大統領選挙があるのですが、前回と同様に、不正が多く、公平で自由な選挙は期待できません。そもそもコンゴ亡命者や難民が投票できないのはおかしいと思いませんか。これは予算の問題ではなく、反カビラの人が多いために、政治的な問題です。開発低下の責任者であるカビラ大統領を批判するのは野党や勇気のあるジャーナリストだけで、大国はほとんど黙認です。裏に利権があるからでしょうか。日本政府や市民団体よ、もっと批判をしましょう!
1年前の今日(10月1日)、国連人権高等弁務官事務所はコンゴの人権侵害事件を調査した報告書(Mapping Report)を公表しました。報告書はコンゴ全国で1993年から2003年まで発生した617件の暴力事件を記録し、事件の責任を負っているコンゴ、ルワンダ、ウガンダ、ブルンジ、アンゴラの政府軍や武装勢力が関与した犯罪について詳述したものです。
 
2010年8月下旬、同報告書が報道機関にリークされてから注目されたのですが(もちろん日本の新聞には大きな記事にならず。。。情けない!)、それはルワンダ政府軍が1996-7年コンゴ東部における「虐殺」に関与していたと同報告書が非難したからです。それに対してルワンダ政府は怒りをあらわにし、報告書を公表するならばスーダン・ダルフール地方から国連平和維持活動軍(PKO)の自国の要員を撤退させると脅しました。その後、国連事務総長がルワンダに飛び、報告書が公表されても司法的な行為をとらないという「交換条件」をルワンダ政府と結んだと言われています。
 
それが本当かどうかわかりますが、一つ確かなことは、1年経った今でも何の進展がないことです。同報告書は混成司法機関の設立を提言したのですが、国連で議論されることは一回もありませんでした。人権団体も最初は国連報告書に大きな期待を抱き、「これは歴史的な報告書以上のものである」「過去において法の裁きが為されなかった事件に光を当てていること、そして現在のコンゴの状況に関連していることで、今回の報告書は重要である」(ヒューマン・ライツ・ウォッチ)と述べたのですが、それ以降ほとんど取り上げていません。その間コンゴ東部の人々は、相変わらず人権侵害の犠牲になり続けています。
 
同報告書、そしてコンゴにおける人権侵害と司法の問題について、皆さんと深く議論をするために、10月14日の平和学会・秋季研究集会で発表する予定です。平和「学会」といっても、活動家も大勢参加するために、固い集会となりませんので、ぜひ気楽に参加してください。
 
10月30日14:40~17:10@広島修道大学 5号館・6号館
【住所】〒731-3195広島市安佐南区大塚東1-1-1
 
自由論題部会:「アフリカ大湖地域の移行期正義」
報告:クロス京子(神戸大学大学院生)
「移行期正義の新潮流――ローカル正義採用における和解の実践とその課題」
報告:佐々木和之(Protestant Institute of Arts and Social Sciences)
「ルワンダ大虐殺後の移行期正義――地域共同体裁判『ガチャチャ』は和解の促進に貢献したのか?」
報告:米川正子(宇都宮大学)
「コンゴにおける重大な人権侵害――アフリカ大湖地域における不処罰文化への対処と司法機関の設立」
討論:武内進一(JICA研究所)
司会:清水奈名子(宇都宮大学)
久しぶりにコンゴのニュースについて書きたいと思います。
 
最近のニュースを追っていると、国際刑事裁判所(ICC)に関するニュースが2つありました。一つは、トーマス・ルバンガ容疑者というコンゴ武装勢力(UPC)の元指導者が15歳未満の児童を徴兵し戦争行為に参加させた容疑に関する裁判について。その裁判の傍聴者の中に、アンジェリーナ・ジョリもいたそうです。

UNHCRの親善大使であるアンジェリーナは、世界の難民キャンプに行き難民の状況についてメデイアに話していますが、おそらくICCで傍聴するのは初めてではないでしょうか。どういう理由で傍聴されたのはわかりませんが、きっとコンゴ紛争や児童兵について勉強するためだと思います。彼女が難民問題に大変熱心であることは有名で、単に難民キャンプへの訪問だけでなく、UNHCR職員と同様に、難民の保護の勉強もしっかりしています。偉い!このようなニュースを日本でも報道してほしいですね。(それで思い出しましたが、昨年の今頃、ICCにモデルのナオミ・キャンベルさんが、リベリア元大統領のチャールズ・テイラーの裁判で登場した際、世界のメデイアが注目していましたよね。。。)
 
2つ目は、ワシントン・ポストの“Congo’s rule by the ruthless”(冷酷者が支配するコンゴ)という記事で、法の正義(justice)と責任ある政府の重要さを訴えています。コンゴ軍のンタガンダ将軍(元武装勢力の指導者)について書いていますが、彼は上記のルバンガ容疑者同様に、ICCに起訴されているにもかかわらず、コンゴ東部のゴマ市内のシャレ・ホテルで夕食をとり、カリブ・ホテルでテニスをするという優雅な生活を送っています。私は2007-8年にUNHCRでゴマに勤務していたので、どちらのもホテルもよく知っているのですが(キブ湖に面したきれいなホテル)、その頃も違った戦争犯罪人(ローラン・ンクンダ氏)が同じホテルに宿泊していました。
http://www.washingtontimes.com/news/2011/aug/25/prosecutors-urge-conviction-of-congo-war-lord-in-c/
 
このように、戦争犯罪人の居場所がわかっているのにかかわらず、現地にいる国連のPKOは何もしない(あるいは、できない?政治的意思があれば逮捕できるはずですが)、またコンゴにいる外交官はコンゴ政府に対して何の働きかけをしません。国連や各政府のVIPがコンゴを訪問する際に、ンタガンダ将軍について挙げることは稀です。何のための外交やICCなのか、時折怒りを感じます。だから悪循環が続き、戦争が一向に終わらず、我々の税金が人道支援やPKOに延々と使われるのですね。無駄な税金の使い方だと思いませんか?
 
ICCと言えば、南アにいるコンゴ人の友人が、コンゴ人の元副大統領で現在ICCの容疑者であるジャンピエール・ベンバ氏を、ヨハネスブルグ近郊のレストランで目撃したと言っていました。ICCの容疑者って、ハーグにいるのではないの?これが本当であれば、ICCの機能を疑ってしまいますね。日本でICCや法の正義に関してもっと議論し、ウォッチする必要があると思います。
今日仙台にて、コンゴの紛争に関する講演をしました。そこで「我々がいくら紛争の犠牲者に支援をしても、戦争犯罪人や加害者が処罰されない限り、コンゴには平和は来ない。その不処罰文化を絶つ必要があるがある」と申し上げました。この「不処罰」という言葉を初めて聞いた参加者が何人かおり、それが大変新鮮だったようです。
 
現在の原発問題を見ても、不処罰は起きています。いくら福島の被災者に援助物資を送っても、「がんばろう日本!がんばろう福島!」の声をかけても、原発責任者(=犯罪人)を適切に対処しない限り、また原発の解決法を探らない限り、被災者の状況は一向に改善されません。それどころか、既に状況は悪化しており、福島県民の市民はノイローゼになるほど参っています。コンゴ東部の人々と同じ状況です。
 
フリージャーナリストの上杉隆さんが繰り返し言っていますが、3・11以降、自殺者などを含め多くの犠牲者が出たにもかかわらず、誰一人逮捕されていないのはおかしいと思いませんか。この「不処罰文化」はコンゴのような「脆弱国家」「失敗国家」「腐った国家」や紛争状況のみだけでなく、日本でも起きているのです。まあ、日本もある意味では「脆弱国家」とも言えるし、福島の状況を「(武装化されていない)紛争」とも呼べるでしょう。我々市民は、もっとこの処罰問題に真剣に取り組むべきでしょう。
下記のニュースを読んで、今朝からいやーな気分になりました。コンゴ東部に駐在するインドPKO軍が現地の女性に性的暴力をし、インド系の子供が何人か生まれたとか。

http://www.thenews.com.pk/TodaysPrintDetail.aspx?ID=53557&Cat=2&dt=6/20/2011


実は10年ほど前に南アPKO軍がコンゴに展開中に同様なことをし、世界中のメデイアから非難を浴びコンゴから撤退しました(しかし2008年から少数ながらも戻っていきたが)。私はその時に現地にいなかったのですが、コンゴ人の同僚から「南ア人はすぐにスワヒリ語を習得し(ズールー語に似ているらしい)、現地の女性とイチャイチャしていて、夜の活動は本当にすごかった」と何度も聞かされました。ひっそりというより、かなり派手に楽しんでいたようです。

インド軍に関しては、ある軍人によると「彼らは黒人に対して人種差別感があり、南ア人と違ってコンゴ社会に溶け込んでいないので、そんな心配はないだろう」ということでしたが、残念ながらどこの国の人間であろうと男性のメンタリティーは同じ。とうとう犠牲者が現れたかーとショックを受けました。

南ア人(黒人)との子供ならまだしも(という言い方は変ですが)、インド系なら目立ってコミュティーから差別される可能性もあります。以前このブログに、「日系コンゴ人」の子供について紹介したことがありますが(彼らが「日本人の医者によって」殺されている)、同じようにターゲットにならなければいいのですが。

このような問題はどこの社会でもあるとはいえ、どうすればいいのでしょうか。貧困が続き、軍人ー市民という権力構造があり、武器が存在し、腐ったガバナンスがあり、また男女が存在する限り、仕方がない問題としてあきらめるべきでしょうか。だれかいい知恵があれば教えてください。
コンゴのジョセフ(J)・カビラ大統領が現職に就任してから、昨日26日で10年が経ちました。彼の「父」と言われるローラン(L)・カビラ大統領が10年前の116日に暗殺され、それまで無名であった「息子」のJ・カビラ氏がいきなり世界一番若い大統領[29歳]になったわけです。就任後、南アのムベキ大統領がカビラ大統領との面会のためにコンゴに飛んで行ったり、その翌日、ヨーロッパとアメリカへの外遊と外交に力を入れたりと、誰もがとびっくりしました。何しろ、L・カビラ大統領は外交や和平協定の実現に大変消極的というか、そもそも国連にも不信感があったのですが、「息子」は国連PKO軍の受け入れや和平協定に協力的と、「父」と全く反対の行動に出たからです。
 
当時、「J・カビラ大統領は若いのにやるね~!」と私と周りの人は言っていたのですが、その後、彼が単なる西欧諸国の「操り人形」、あるいは従順な「Yes man」であるということがわかりました。そもそも彼が大統領の地位に置かれたのも、当時のアメリカ大使の支援があったとか、L・カビラ大統領の暗殺を計画したのはアメリカ政府であるのではないかという噂が飛び交いました。
 
案の定、カビラ大統領の就任してからの10年は、特にいいことはなく、地域によっては状況は悪化しています。和平協定が何回も調印しながらも紛争の再燃、天然資源の不法搾取、性的暴力。。。と様々な問題が解決されていません。コンゴ人も「(独裁者で悪評だった)モブツ大統領よりカビラ大統領の方がひどい!前者は少なくともビジョンがあったが、カビラ大統領はそれもない」とがっかりしています。
 
上記の例から見てもわかるように、また今までのブログでしつこく書いているように、表面的な情報だけで国や地域の状況を決めつけることは大変危険なことです。裏で何が、そしてなぜ起きているのかという全体図を把握した上で、現状分析をする必要がありますね。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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