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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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昨日ルワンダの大統領選挙を1週間前に、いろんなメデイアや団体からそれに関する記事や声明がでていました。国境なき記者団、ヒューマンライツウォッチ、そしてCentral African Studiesを紹介しましょう。

http://en.rsf.org/rwanda-around-30-news-media-closed-a-few-02-08-2010,38076.html


http://www.hrw.org/en/news/2010/08/02/rwanda-attacks-freedom-expression-freedom-association-and-freedom-assembly-run-presi

http://www.centralafricanstudies.com/2010/08/rwandas-paul-kagame-center-of-controversial-election/

このヒューマンライツウォッチは時系列にルワンダで起きた事件を追っていますが、実は私も7月20日時点で同じような表を作り(もちろん日本語で)、その上過去に起きた事件、そしてこの事件の背景にある「虐殺イデオロギー」法などをまとめ、関係者に「警告」という意味で発信しました。(このブログにも載せたいのですが、その方法が知らないため、いまだにできない。。。その表を欲しい方はコメントしてくだされば個別にお送りします)

その表にエネルギーを浪費した割には、あまり大きな反応はなかったのですが、先日ルワンダの現状について聞きたいというあるジャーナリストと初対面したとき、その表を見せたところまじまじと見て、「詳細がたっぷり入っていて、これはすごい!」と喜んでくれました。そして熱心にいろいろと質問をし、話も弾みました。ジャーナリストだけでなく、いろんな人に会っていますが、心の底から関心があって何とかしたいと真剣に思っている人と、単に仕事のために淡々とやっている人の違いが大体わかります。上記の方はまさしく前者で、こちらもうれしくなりました。

そのジャーナリストと面会する数日前に、NHKの「ようこそ先輩、課外授業」という番組(私の大好きな番組でいろいろ勉強させられます)を見たのですが、元プロ野球選手の赤星憲弘氏が登場していました。盗塁が得意であった彼は、子供たちに「盗塁で一番大切なのは何だと思う?」と聞き、「足の速いこと」等の答えがある中、ある生徒は「気持ち」と答えたのです。なんと素晴らしい!

そう、技術も大事なのですが、それ以上に重要なのが「やってやろう、学んでやろう」という気持ちであり、関心なんですね。その番組で、最初盗塁できなかった生徒たちが練習を重ね「絶対できる!」という励ましが「盗塁してやろう」という気持ちにさせ、最後は全員が盗塁できました。感動です!上記のジャーナリストもルワンダに行ったこともなく特にルワンダの専門家ではないのですが、学びたい、そしてその現状を伝えたいという気持ちは強くありました。

大学で「英語に自信がない」とこぼす学生に、私はいつも「愛嬌と度胸で話したら大丈夫!心でコミュニケーションするように!」と励ましています。実際に私のフランス語も愛嬌と度胸で乗り越えており、フランス語圏の人たちも「文法は時折間違っているが、君のフランス語はよく理解できる」と優しく言ってくれているので、いい気になってますます文法を勉強しなくなりました(単なる言い訳、、、)。いくら正しい発音できれいな外国語を話しても(=技術があっても)、気持ちがこもっていなければ、聞いている方はよく思いませんよね。ですから、学生たちもその学ぼうとする気持ちを大切にし、英語なり他の勉強に励んでもらいたいものです。

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今日は日曜ですので、固い話でなく、アフリカの食生活について話しましょう。
というのは、先週の週刊誌Jeune Afriqueに、アフリカの肥満に関する特集があり、アフリカの食生活について考えさせられたからです。それによると、エジプトでの肥満が一番ひどく、南ア・ボツワナ・アルジェリアがそれに次いでいます。確かに太っているのが女性の美だと信じて、モーリタニアのように無理やり独身女性を太らせるところもありますが、「ポチャ」のようなかわいさならともかく、「本当に太っている(あるいは肥満体)」は病気です。後者に関しては、不健康な食生活から来ていることが多いです。

アフリカは54カ国あるので一般化できませんが、アフリカ約30か国に勤務(出張も含む)・留学・旅行した経験から、アフリカの食事はあまりにも不健康と断言できます。食用油をたっぷり使う(それが食事をおいしくさせると思いこんでいる)、炭水化物の量が多くおかずが少ない(しかもそのおかずが1種類しかない!)、野菜はどろどろになるまで煮る(=栄養がなくなった状態になる)、肉類はよく食べる(チャドの地方では朝から晩まで肉だけ食べる!)、コカコーラなどのソーダ水をよく飲む(しかも赤ん坊にさせ飲ませる!)などなど書き出したら止まらない。。。アメリカ人のような肥満体は南ア以外では見たことがありませんが、一回コンゴ共和国の田舎で肥満体のカナダ人のNGO職員がいました。彼女にはナイジェリア人のパートナーがいたのですが、地元の人は「彼女は一体どうやってセックスをするの?」といつも興味津々でした。

この不健康な食生活の原因は、健康的な食料がないというより、単なる無知と主体性の問題です。コンゴのように果物がたくさんあるのに、それでジュースを作らない、あるいは加工して売ったらいいビジネスになるのに、輸入品のソーダ水にばかり頼るといった傾向が強かったのです。コンゴ東部では火山灰があり新鮮な野菜が豊富にあるのに、野菜は外国人が多い地方都市のゴマに運ばれ、野菜の出産地では「我々はこの野菜をどのように料理したらいいのかわからない」とこぼし、そこには栄養失調の子供がいるのです。何て皮肉なことでしょう。

という私も中高生のとき栄養に関しては全くの無知で、ピザやハンバーガーのようなファーストフードをよく食べ、コカコーラをガブガブ飲んでいました。その頃の食生活を思い出しただけで、気持ちが悪くなるほどです。当時父親の仕事で私はアメリカにいたのですが、周りが食べるのでそれが当たり前になっていたのです。スポーツもしていたのですが、食生活が悪かったために、私の体重は一時60キロ台、ウエストも70センチ台でした。でも周りに体が大きい人が多かったので、自分の体つきを特に気にしていなかったのです。

日本に帰国し周りから「太ったね」と言われたのがきっかけで、食事を日本食に変えて、心身的にすっきりしました。それから栄養の勉強も多少し、野菜中心のヘルシーな食事を心がけています。

アフリカ各地では、日本では1日30種類のものを食べること、チップス(フライドポテト)等を揚げる時食用油は少量でもできること(=栄養にもいいだけでなく、家庭にとっても経済的)、野菜の皮には栄養もあるので捨てないこと(=生ごみが減る)など現地人に伝えました。もちろん口頭だけでは理解できないことが多いので、簡単な料理教室を開くと、かなり納得したみたいです。これからこのような「知恵や経験の共有」を続けなければ!私もアフリカから学んだことがたくさんあるので、これこそ相互の協力ですね。

7月10日朝日新聞の夕刊に、W杯の「敗者たち」が残した言葉があり、本田選手の言葉が印象的でした。

「批判する人がいなかったから、ここまでこれたかどうかわからない。応援してくれた人だけでなく、批判してくれた人にも感謝したい」

さすがビッグスターはいいことを言う!よく批判を悪口のようにとる人がいるのですが、私は反対に、「この人は自分のことを気にしてくれているから、またよくなってほしいと真剣に考えているから、このような助言を言ってくれているんだ」と思うようにしています。もちろんそのような思考法はなかなか難しいのですが、、、本田選手は批判をアドバイスとして受け止めたため、いいプレーができたのでしょう。

いま私は大学教員として、学生に「指導」(この言葉は偉そうに聞こえるので、使いたくないが)する立場にいます。ある学生がインターンを希望しているので、その人の動機付けや履歴書を見たのですが、あまりにも漠然としており、その人の情熱が伝わらなかったので、「自分を売り込み、就活する気持ちで、もっと気合いを入れて記入してください」と伝えました。その学生がそれを「脅迫」、あるいは「刺激」としてとったのかわかりませんが、士気が高く、positive thinkerであればこれを機にぐんぐん伸びると思います。

残念ながら、今のルワンダは現政権の批判を許す環境になく、批判者を逮捕したり殺害しています。ルワンダがいくら経済成長に成功したとしても、批判者にも耳を傾けないようであれば、真の民主主義とは言えないですね。本田選手のこの言葉を、ルワンダ政権だけでなく世界の独裁者にも伝えたいものです!
最近、ある友人から言われました。

「あなたのブログを興味深く読んでいるけど、他の人が読みやすいように、もう少し柔らかいテーマも入れた方がいいのでは?」

た、確かに!ご指摘ありがとうございます!

しかし、私はあえて硬いテーマを選んでいます。その理由として、日本のメデイアが全然取り上げないこと(特に今は南アのW杯があるため、他のアフリカの記事を書く余裕がない、あるいは関心がない)、またルワンダ-コンゴの政情が大変がたついており、将来「第2のルワンダ虐殺」を避けるためにも、フォローし警告を出す必要があるからです。

私は以前国連難民高等弁務官事務所職員として、ルワンダに3年、コンゴに4年間勤務し、難民を保護・支援していました。その時、「我々はバンドエイドを貼るかのように難民を支援しているが、そもそも難民を生み出さないために、どうすれば紛争を予防できるのか」と考えるようになりました。

将来の紛争予防のために、当然過去を知らなくてはなりません。過去と言っても、単なる事実でなく、なぜそれが起きたのか、なぜそのタイミングで起きたのか。その教訓を紛争予防や平和構築に使うわけですが、ルワンダ虐殺、またそれに続くコンゴの紛争の要因を研究しているうちに、我々が映画「ホテル・ルワンダ」やさまざまな本を通して知られたルワンダ・コンゴの真相が違っていることがわかりました。

真相は隠され、ルワンダやコンゴの歴史は「つくられていた」のです。(これはもちろんアフリカの大湖地域だけでなく、世界あちこちで起きているのですが。。。)

真相を追及し、この歴史を書き換えようとしている人たちも大勢いますが、彼らは殺害されたり、逮捕されたりと大変リスクを負っています。それを見て私は我慢できなくなり、いろんな人に話をしたり、ブログに載せているのです。

ということで、ソフトなことも時折書きたいと思いますが、ルワンダ・コンゴの現状がおさまらない限り、硬いテーマを続ける予定ですので、お付き合いください!
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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