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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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今朝(7月2日)のBS「おはよう世界」で、ビル・ゲーツのインタビューがあり、「あなたは自分で成功していると思っているか」と聞かれ、「そう思っている。(中略)マラリア対策のように面白い(interesting)プロジェクトにも取り組んでいるし」と答え、唖然としてしまいました。

世界で何百万人の人がマラリアによって苦しみ、亡くなっているのに、それを「面白い」と表現するでしょうか?私もマラリアに5回かかったことがあり、最初の2回は1週間ほど寝込んでしまいましたが、それを現地の人たちは繰り返し経験しているのです。我々の風邪と同じ感覚です。彼らは生と死と闘っているのですから、せめてビルケーツには、「重要な」(critical, crucial)と言ってほしかったですね。

これを聞いて再確認しましたが、国際協力(援助や人道支援)って言葉はいいのですが、やはり「他人事」なんですね。特に外国でそれを行う場合。私もアフリカやアジアの現場で15年間働き、若いころは「現場で働くことは面白い、楽しい」という思いがあったので、自分自身への反省も含めて、そのように書いています。

現場はいろんな人間(難民、市民団体、地方行政、人道支援機関、ドナー国等)と触れ合い、また次から次へといろんなハプニングが起きます。場所によっては、テント生活をし、夜空を楽しみながらシャワーを浴び、ジャングルの中を歩き回って難民を助けに行くこともあります。非日常化した生活でさまざまなことを学び、経験したという意味では「面白かった」のですが、今振り返ると、難民に対してなんと失礼なことだったのでしょう。難民の解決法を探るのに必死であった一方、私はある一種の「冒険」を楽しんでいたわけですから。

もちろん、何事も面白くないと、ベストを尽くすことはできないので、「面白い」「楽しい」や「冒険」には問題はないという人もいるかもしれません。しかし外国人(他人)にとってそれでよくても、当事者にとっては生死の問題であるんですね。そもそもこの開発や貧困という問題は過去50年以上国際社会で問題視され、かなりの資金等が費やされているにもかかわらず、地域によっては状況が後退しています。これにはいろんな要因がありますが、その一つに、「他人事」(=無関心、真剣に解決していない)という問題が挙げられます。自分の問題として受け止めて、行動する必要性がありますね。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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