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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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久しぶりにコンゴのニュースについて書きたいと思います。
 
最近のニュースを追っていると、国際刑事裁判所(ICC)に関するニュースが2つありました。一つは、トーマス・ルバンガ容疑者というコンゴ武装勢力(UPC)の元指導者が15歳未満の児童を徴兵し戦争行為に参加させた容疑に関する裁判について。その裁判の傍聴者の中に、アンジェリーナ・ジョリもいたそうです。

UNHCRの親善大使であるアンジェリーナは、世界の難民キャンプに行き難民の状況についてメデイアに話していますが、おそらくICCで傍聴するのは初めてではないでしょうか。どういう理由で傍聴されたのはわかりませんが、きっとコンゴ紛争や児童兵について勉強するためだと思います。彼女が難民問題に大変熱心であることは有名で、単に難民キャンプへの訪問だけでなく、UNHCR職員と同様に、難民の保護の勉強もしっかりしています。偉い!このようなニュースを日本でも報道してほしいですね。(それで思い出しましたが、昨年の今頃、ICCにモデルのナオミ・キャンベルさんが、リベリア元大統領のチャールズ・テイラーの裁判で登場した際、世界のメデイアが注目していましたよね。。。)
 
2つ目は、ワシントン・ポストの“Congo’s rule by the ruthless”(冷酷者が支配するコンゴ)という記事で、法の正義(justice)と責任ある政府の重要さを訴えています。コンゴ軍のンタガンダ将軍(元武装勢力の指導者)について書いていますが、彼は上記のルバンガ容疑者同様に、ICCに起訴されているにもかかわらず、コンゴ東部のゴマ市内のシャレ・ホテルで夕食をとり、カリブ・ホテルでテニスをするという優雅な生活を送っています。私は2007-8年にUNHCRでゴマに勤務していたので、どちらのもホテルもよく知っているのですが(キブ湖に面したきれいなホテル)、その頃も違った戦争犯罪人(ローラン・ンクンダ氏)が同じホテルに宿泊していました。
http://www.washingtontimes.com/news/2011/aug/25/prosecutors-urge-conviction-of-congo-war-lord-in-c/
 
このように、戦争犯罪人の居場所がわかっているのにかかわらず、現地にいる国連のPKOは何もしない(あるいは、できない?政治的意思があれば逮捕できるはずですが)、またコンゴにいる外交官はコンゴ政府に対して何の働きかけをしません。国連や各政府のVIPがコンゴを訪問する際に、ンタガンダ将軍について挙げることは稀です。何のための外交やICCなのか、時折怒りを感じます。だから悪循環が続き、戦争が一向に終わらず、我々の税金が人道支援やPKOに延々と使われるのですね。無駄な税金の使い方だと思いませんか?
 
ICCと言えば、南アにいるコンゴ人の友人が、コンゴ人の元副大統領で現在ICCの容疑者であるジャンピエール・ベンバ氏を、ヨハネスブルグ近郊のレストランで目撃したと言っていました。ICCの容疑者って、ハーグにいるのではないの?これが本当であれば、ICCの機能を疑ってしまいますね。日本でICCや法の正義に関してもっと議論し、ウォッチする必要があると思います。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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