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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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今朝、ショッキングなニュースが届きました。私が4年前までいたコンゴ東部(州都ゴマの北70キロに位置するルチュル)において、UNHCR職員が19日に銃弾で亡くなったとのことです。
 
2009年3月にコンゴ政府軍に統合した(元)反政府勢力CNDPのメンバーがM23という暴動者・抵抗者(mutineer)をつくり、このルチュル周辺でM23とコンゴ政府軍の間で戦闘が数週間にわたって起きています。この戦闘は、2006年にICCから逮捕状をもらいながらコンゴ政府から守られ、優雅な生活を送ってきた、ボスコ・ンタガンダ氏とも関連しています。彼はコンゴ政府軍と反政府勢力CNDPの将軍なのですが、国際社会からコンゴ政府に対してICCへの引き渡しの声が上がり、ンタガンダ氏は現在逃亡中(?あるいはコンゴ政府に保護されている?)、そこへこのM23が5月上旬に生まれました。戦闘によって何万人の難民と避難民が発生しました。どのような理由でUNHCR職員が殺害されたのかわかりませんが、この戦闘や避難民への保護と関係しているのかもしれません。
 
コンゴ東部で勤務してから(正確にその前からだが)、私は人道支援の在り方に強く疑問を持つようになりました。2000年―2010年に起きた世界の紛争の90%が紛争の再燃であるというデータがあるように(世銀、2011年)、我々がよいと思って行っている人道支援は難民のためになっていないことがよくあり、紛争と難民の発生が長年繰り返されています。人道支援はそもそも緊急事態のために必要で、それが長年必要とすること自身、異常なことです(コンゴ東部では過去18年間も!)。今回の事件の殺害者を単に非難するのではなく、人道支援が現地にharmをもたらせない、またどのように持続的な平和をもたらせることができるよう、もっと考えなくてはなりません。これ以上、市民や現場で働く人道支援者が犠牲にならないためにも!
 
その人道支援に関して、6月3日、早稲田大学におけるTEDカンファレンスでお話しします。18分という短時間なので、深く突っ込むことはできませんが、人道支援の課題について少しでも理解してもらえれば嬉しいです。
 
最後に、亡くなったUNHCR職員との面識はないのですが、お悔やみを申し上げます。
 
http://www.unhcr.org/4fba0f5c9.html
 
GENEVA, May 21 (UNHCR) – UN High Commissioner for Refugees Antonio Guterres on Monday deplored the killing of a UNHCR staff member in Goma, eastern Democratic Republic of the Congo. Rocky Makabuza died on Saturday in the North Kivu provincial capital after sustaining gunshot wounds to his stomach in an attack at his home by unknown assailants on Friday night.
 
Rocky, who was aged 38, was a field safety assistant for UNHCR at its office in Rutshuru, north of Goma. He was taken to hospital after the shooting, but died of his wounds. Neither the identity of his assailants nor the motives for the attack have been established.
 
"I deplore the shooting of a colleague and offer my sincere condolences to his family. We do not know who is responsible for Rocky's death or why they attacked him. I hope that the authorities will do their best to investigate the incident and bring those responsible to justice," said Guterres.
 
Rocky had been working for UNHCR since 2009. He is survived by his wife and three children.
 
His death comes at a volatile time in North Kivu, where fighting in recent weeks between government forces and renegade troops has forced large numbers of people to flee their homes, with thousands seeking shelter in neighbouring Rwanda and Uganda.
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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