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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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コンゴのジョセフ(J)・カビラ大統領が現職に就任してから、昨日26日で10年が経ちました。彼の「父」と言われるローラン(L)・カビラ大統領が10年前の116日に暗殺され、それまで無名であった「息子」のJ・カビラ氏がいきなり世界一番若い大統領[29歳]になったわけです。就任後、南アのムベキ大統領がカビラ大統領との面会のためにコンゴに飛んで行ったり、その翌日、ヨーロッパとアメリカへの外遊と外交に力を入れたりと、誰もがとびっくりしました。何しろ、L・カビラ大統領は外交や和平協定の実現に大変消極的というか、そもそも国連にも不信感があったのですが、「息子」は国連PKO軍の受け入れや和平協定に協力的と、「父」と全く反対の行動に出たからです。
 
当時、「J・カビラ大統領は若いのにやるね~!」と私と周りの人は言っていたのですが、その後、彼が単なる西欧諸国の「操り人形」、あるいは従順な「Yes man」であるということがわかりました。そもそも彼が大統領の地位に置かれたのも、当時のアメリカ大使の支援があったとか、L・カビラ大統領の暗殺を計画したのはアメリカ政府であるのではないかという噂が飛び交いました。
 
案の定、カビラ大統領の就任してからの10年は、特にいいことはなく、地域によっては状況は悪化しています。和平協定が何回も調印しながらも紛争の再燃、天然資源の不法搾取、性的暴力。。。と様々な問題が解決されていません。コンゴ人も「(独裁者で悪評だった)モブツ大統領よりカビラ大統領の方がひどい!前者は少なくともビジョンがあったが、カビラ大統領はそれもない」とがっかりしています。
 
上記の例から見てもわかるように、また今までのブログでしつこく書いているように、表面的な情報だけで国や地域の状況を決めつけることは大変危険なことです。裏で何が、そしてなぜ起きているのかという全体図を把握した上で、現状分析をする必要がありますね。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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