忍者ブログ
コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 
昨夜のTBSドラマ「運命の人」(最終回)に感動・興奮し、涙涙なしでは観ることができませんでした。コンゴ民主共和国(コンゴ)東部等の現場や現地の犠牲者を思い出してしまい、それが新たに私にコンゴとルワンダの(紛争)権力と闘う勇気とモチベーションを与えてくれました。
 
ドラマ最終回は舞台が沖縄で、学びが多くありました。まず最大の学び(再確認)は、現地の人の痛みを理解することの重要性です。日本政府を相手に、長年東京で沖縄問題について闘ってきた弓成(元)記者が、権威に負けてしまい、心身ともにぼろぼろになり、沖縄に向かいました。そこで生活する中、初めて沖縄県民の傷の深さと直面し、「自分は沖縄県民のことを知らずに、(東京で)記事を書き続けてきた」と反省したのです。
 
私は10年間以上現場で働き、紛争や政治の犠牲者である難民や国内避難民の支援や保護に携わってきましたが、その経験があったからこそ、現在啓蒙や研究活動に力を入れることができると思っています。だから弓成記者が言ったセリフはよく理解できるのです。現場を訪れずに(あるいは訪問しても数分だけ現地の人と会話を交わし、それで自己満足する)、現地の状況に関して執筆できる人がいますが、私に想像力が欠けているのかあるいは見るまで関心が高まらないのか、現場の雰囲気やにおい、人々の表情を知らないまま、そして現地の人の話を直接聞かないまま、啓蒙・研究活動をすることは無理でしょう。当然のごとく、長年の現場経験があるから現状を把握しているとは言えませんし(現場と言っても、人によっては、自宅―事務所―ゴルフ場だけ回っている人もおり、現地の生活を知らない)、現場に行きたくてもいろんな事情で行けない人もいるので、現場行きが必修だと言いませんが、機会があれば行ってもらいたいものです。また私はUNHCR 職員という「外部者」として関わってきたので、現地の者(内部者)の深い痛みは理解していないでしょうし、一生理解できないかもしれません。それでも理解しようと努力はしたと自負しています。
 
私の専門分野である平和構築に関して、「その第一歩は、他人の痛みを知ることから始まる」とある韓国人歴史学者が言っていましたが、私もそれに強く同感します。現在大学で関わっているグローバル人材育成も、世間で言われている、コミュニケーション能力・リーダーシップ・問題解決力だけでなく、まさしく「他者(特に社会的に、また政治的に弱い立場の人の痛み)を理解する」能力が必要です。沖縄問題だけでなく、原発・放射能問題、紛争、貧困、環境問題や、日本政府や国際社会で働く頭でっかちのエリート層を見ていると、つくづくそう感じます。他者の痛みを理解するためには、座学だけでなく、ボランテイアや社会経験等が必要となり、その機会を増やそうと現在努めています。
 
最後にドラマで出てきた米軍兵士によるレイプの被害者は、「世界のレイプの中心地」と呼ばれているコンゴ東部の性的暴力の被害者のことを思い出させてしまい、同様に、傲慢な態度の米軍と人道支援機関の姿も重ねて見てしまいました。コンゴ東部は人道支援機関が数多くあるのですが、地方政府の役人がいないところで人道支援機関だけで集まって現地の人道問題について議論し、重要事項を決定していました。その光景はまるで「植民地」や「帝国」のようで、自分たちの国であるかのようなふるまいでした(詳細は著書『世界最悪の紛争「コンゴ」』の第9章を参照)。これは開発の分野でも同様でしょう。
 
TBSの皆さん、このような大大大ヒット作を作成し、本当にありがとうございました。これをきっかけに、弓成記者のような勇敢で正義にあふれる人間が増えること、そして日本のメデイアが国民のために情報公開することを願っています。
PR
2月のルワンダ・フィールドワークの際に、ルワンダ国立大学のCenter for Conflict Management(CCM)で1994年のルワンダ虐殺に関する興味深い話を聞きました。大学機関は直接虐殺に加担していないものの、学長や副学長が個人レベルで学生を虐殺に動員したとか(その副学長は現在カナダに亡命中)。本大学は、1994年前に存在していた唯一の国立大学で、政治家やエリートがかなり卒業しています。もし大学が「正しい教育」をしていたなら、虐殺を予防できたか、あるいは少なくとも被害を最小限に留めることができたかもしれないとのことでした。虐殺後は、二度と虐殺や紛争を再燃しないことが大学の役割や課題として挙げられるようになり、本CCMが設立されたとのことです。
 
ルワンダ虐殺ではメディア(ラジオ)が市民を動員していたことはよく知られている話ですが、大学の役割に関して聞いたこともなかったので、大学の教員としてショッキングな話でした。

今日東日本大震災の1周年を迎え、日本全国だけでなく、世界各地で追悼式やイベントが行われています。これを機会に、将来の日本や世界を背負う若い世代に「正しい教育」をする大学の役割に関して、もっと考えるべきでしょう。単に学生が知識を蓄えたり、学生が上(先生や上司)から言われたことをコツコツこなすだけでなく、学生がいろんな問題(戦争、虐殺、原発や環境等)に関して、論理的にかつ批判的に考え議論し、行動することが必要となります。

現在大学の秋入学の話に集中していますが、もっと教育の質や学習方法について議論すべきで、それは私が尊敬する教員らの学生に対する誠実で真剣な態度から証明できます。指導教員によって学生の成長ぶりが全然変わり、教員の責任や影響力の重さを改めて痛感しました。自身の研究テーマでもある紛争予防のためにも、私も人材育成を通して少しでも貢献できれば嬉しいです。

ルワンダのフィールドワーク(宇都宮大学生と他大学生計8人を引率)から2月25日に帰国し、内容の濃いルワンダの滞在について書きたいと思いつつ、大学内外の細かい作業に追われ、なかなかブログを書く暇がありませんでした。今週末予定の講演の準備があるので、詳細は今度書くとして、ここではどうしても若者に伝えたいことがあります。

ルワンダでは私が引率者ということもあり、いろんなところで交渉しなければならなかったのですが、その度に学生から「先生の交渉力すごい」「そんなことも交渉していいんですか」と驚かれました。私にとって特別なことではなく普通のことだったので、その驚きでこちらの方がショックを受けてしまいました。交渉の事例を3つ挙げましょう。

①郊外に行った際に一緒に来てくれた旅行会社のガイドが、現地人のガイド料を新たに請求してくるので、「こちらはガイド料は前もって支払いしたので、そちらで処理してください」とお願いした。

② あるレストランで学生数名がオーダーした野菜スープが水のようだったので苦情を言うと、スープらしいものに換えてくれた(最初の店員は「これがうちのスープの味だから」と取り扱ってくれなかったが、マネージャーに再びクレームを言うと、理解しすぐに取り換えてくれた)

③あるNGOとの面会の際に貧困地帯があると言ったので、「もし明日時間があればそこにガイドしていただけませんか」とお願いすると、了解して下さった。

②に関しては、数名の学生が「私だったらあそこまで言わず、友人と文句だけ言っていた」と言っていたのですが、お金を払っている客として親切心でレストラン側に問題があることを伝えただけです。それによって、将来レストランは二度と同じミスを犯さないように努力することでしょう。③は確かにずうずうしいお願いかもしれませんが(しかも相手は初対面の人)、せっかく遠い日本からいろんなことを学びに来ているのに、この機会を逃したら損です!しかも貧困問題に関心がある学生もいたので、その人のためにもお願いしました。また、そのNGOとしても深刻な問題を他者に見せることで、他者から助言がもらえるかもしれなく、解決策につながるかもしれません。

結局、学生は私が「関西人」だから交渉に慣れているという結論につなげたのですが、本当にそうなのでしょうか。よくよく自分の人生をふりかえると、交渉しなければならない状況が、仕事(難民の保護)や私生活(自分の安全のために、また途上国での買い物の際に値切りをする)でよくあったから、自然と交渉することを学んだかと思います。現在、平和ボケしてしまった日本では、交渉をしなくても生けていけるかもしれませんが、外国の危険・不安定地域では、交渉力=サバイバル力につながりますので、皆さん、ぜひ普段の生活において、ハンガリー精神を持ちながら交渉することを心がけましょう。
宇都宮大学等などが主催する「国際キャリア開発プログラムの特論合宿セミナー」(2012年1月7-9日)の参加者を現在募集中で、締め切り日は12月6日です。 日本ポリグル(株)会長の小田兼利氏やフリージャーナリストの大津司郎氏など魅力的な講師が来られます(私も講師の一人です)。また、全国からの意識の高い若者(参加者)と出会ういい機会ですので、この機会をお見逃しなく応募してください。 応募は下記まで。 ■国際キャリア開発特論 http://www.kokusai.utsunomiya-u.ac.jp/career-program/
私は現在宇都宮大学生等を引率するルワンダへのフィールド・ワークを企画しており、2012年2月15-25日に行われる予定です。
私自身ルワンダ(難民)と関わり始めたのは1994年で、今でも研究や啓蒙を通じて長く付き合っており、
愛着を感じている国の一つです。
映画「ホテル・ルワンダ」でも有名になりましたように、ルワンダでは1994年に虐殺が起こり、
約80万人が亡くなりました。
映画はそこで終わるのですが、実はその続きがありまして、ルワンダ虐殺はその後隣国コンゴに飛び火し、コンゴでは現在まで約600万人が亡くなっています。
ルワンダは虐殺後、経済が急速に発展し「アフリカの優等生」と呼ばれていますが、
実際にルワンダもコンゴも未だに政治的に不安定です。

ルワンダで開発や平和構築の在り方など考えてみませんか。「百聞は一見に如かず」通り、実際に現地に行かないとわからないことがたくさんあります。
現地では虐殺博物館や難民キャンプへの訪問、虐殺の生存者や大学生との議論、 JICAのプロジェクトの見学などのプログラムが含まれています。
関心がある方は yonekawa@cc.utsunomiya-u.ac.jp までご連絡下さい。問題意識があれば、宇都宮大学以外の学生や一般人も歓迎です。皆さんの参加をお待ちしています(募集の締め切り日は12月8日)。
下記は、私のコンゴ啓蒙活動の仲間である、ヴァージル・ホーキンズ氏(大阪大学教員)が書いたものです。これを読んでいると、日本メデイアの質がわかり情けないやら。。。もちろん、士気の高い魅力的なジャーナリストもいますが、それは少数派です。

しかしジャーナリストだけを非難するのは不公平です。大学教員になってわかったことは、日本の教育(特に中高)では、先生が言っていることをコピペすればいいという風に教えられていますし、ソフトな課題のみを扱っています。ですから、若者(だけではないのですが、、、)には思考力(特に批判力)が不足しているし、エンタメといった楽しいニュースだけを聞き、慰安婦問題や戦争犯罪などのハードな問題は聞きたくないのですね(もちろん先生も教えられていないし、教えると職を失う可能性大)。悪い意味で平和ボケです。ジャーナリストも、他の職業の方も、その教育の負の影響を得ている可能性がありますので、私も含め社会人に責任があると言えるでしょう。皆さん、国内外における人権、貧困、難民・移民、戦争、原発・放射能、歴史、開発などハードな問題についてもっともっと議論しましょう!

*Yahoo! JAPAN **ニュースとアフリカ*

「アフリカも世界の一部」第**4**6**号 *

「アフリカも世界の一部」運動の記事が長い間、休止状態になりお詫び致します。復活第1号は、いつもと違う内容で発信します。

日本では、多くの人が世界に関する情報をインターネットで入手するようになった。そこで、新聞や通信社から記事を集積しているYahoo! JAPANニュースの1年分(2010年)の報道(20,233件)を分析してみた。

まず目立ったのは、新聞、通信社と同じく、日本に関する情報が大半を占めたという結果である。国際ニュースは全体の記事数の10パーセントにすぎなかった。その中でも、世界に関するニュースだけではなく、世界にいる日本人にスポットを当てた記事も少なくなかった。また、エンターテインメントの記事は15パーセント、スポーツの記事は22パーセントと、「ソフト」なニュースは37パーセントにも上った。

また、少ない国際ニュースの中でも、アフリカ大陸に関するニュースはたった2.4パーセントしかなく、ほとんど相手にされていないということが明確である。ニュースとして取り上げられた個人・グループと比較してみよう。

報道の対象

Yahoo!JAPANニュースの記事数(2010年)

本田圭佑選手 88
AKB48 87
石川遼選手 85
市川海老蔵 74
鈴木イチロー選手 60
浅田真央選手 59
押尾学 52
亀田兄弟 52
アフリカ大陸(全54ヵ国)49
沢尻エリカ 43
タイガー・ウッズ選手 33
チーム青森(女子カーリング)30

すべての有名人を取り上げているわけではないが、明らかなのは、様々なスポーツのトップ選手や、スキャンダルで注目を浴びた芸能人が、たった一人でも、アフリカ全54ヵ国でのすべての出来事に対する報道量を軽く超えている。

では、わずかなアフリカに関する記事の内容を見てみよう。南アフリカで開催されたFIFAワールドカップ(サッカー)を中心とした記事は全体の28パーセントも占めていた。これはスポーツのニュースではなく、ワールドカップ開催時の治安や応援に使われていたブブゼラ(プラスチック製のラッパ)などを話題にしたニュースであった。ワールドカップに関係していない南アフリカに関する記事は
3件しかなかった。

ワールドカップ関連の記事を除けば、アフリカでもっとも報道された国はスーダンで、ダルフール紛争などについて、6件の記事が掲載された。5件の記事が掲載されたコートジボワールが2位で、ナイジェリアとリビアは3位(それぞれ4件の記事)であった。別の例で比較すると、アメリカのお騒がせセレブ、パリス・ヒルトンに関する記事(9件)、そしてワールドカップの試合結果を占うドイツの一匹のタコに関する記事(8件)も、どのアフリカの国よりも報道の対象となっている。

このような統計は日本のメディアの悲しい現実を反映している。ネット上のニュースでも、世界に関する情報より芸能ニュースのほうが多く、そして少ない国際ニュースの中にも、アフリカはほとんど存在しない。この現実はいつまで続くのだろうか。アフリカも世界の一部だ。


*この現実を多くの人と共有しましょう。フェイスブック、ミクシー、ツィッター、ご自身のブログなどで広め、意識を高めましょう。アフリカも世界の一部です。**
*

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページ<
http://stealthconflictsjp.wordpress.com/2010/07/18/africamosekainoichibu/>
をアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレス <
stealthconflictsforum@gmail.com>にメールを。

過去の記事はこのページ<
https://mail.google.com/%e3%80%8c%e3%82%a2%e3%83%95%e3%83%aa%e3%82%ab%e3%82%82%e4%b8%96%e7%95%8c%e3%81%ae%e4%b8%80%e9%83%a8%e3%80%8d/>
からアクセス

「ステルス紛争」とは?このページ <
http://stealthconflictsjp.wordpress.com/>をアクセス。

*
このメールは転送可です。「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!
この9月2-5日に国際キャリア基礎合宿セミナーが、そして9月23-25日に英語キャリアセミナー(I/II)が開催されます。将来グローバルマインドを持って、国際協力や国際ビジネスなどの分野で働きたい、あるいは関心はあるけど具体的に何をすればいいか迷っている学生、ぜひこの合宿セミナーに来てください。高校生も歓迎です!

この合宿セミナーの主催は宇都宮大学などで、会場は栃木県ですが(「昭和ふるさと村」という廃校になった小学校を改装したものですが、ここがまた素敵です。昭和時代の学校給食が食べることができたりー予約制ー、昭和時代のおもちゃや小道具などが掲示されています!)、全国からの学生が来るし、分科会の講師も魅力的な方ばかりなので、彼らから刺激を受けることは間違いなし。もちろん、合宿の内容も充実しているので、来て後悔することはありません。

東日本大震災を受けて、今年の合宿セミナーでは、自然エネルギーや災害地でのボランテイアを扱った分科会を用意しています。あと日本ではほとんど取り上げられない、ルワンダ国際刑事裁判など国際司法に関する分科会もありますので、お見逃しなく!

私も英語IIの合宿セミナーの講師として、「開発と人権」の分科会を担当します。開発問題を人権の観点から見ることは稀で、貴重な機会だと思うので、ぜひ参加してくださいね。英語に多少自信がなくても大丈夫。度胸と愛嬌で乗り越えましょう!

詳細に関しては下記まで。
http://www.kokusai.utsunomiya-u.ac.jp/career-program/

皆さんの応募をお待ちしています。
この数日、バタバタしていました。リビアの軍事介入のニュースのフォロー(私は軍事的解決法に反対なので、このニュースには怒りが爆発しました。軍事的介入をしても一般市民が犠牲になるだけで、何の利益が得ないのに!)、勤務先の宇都宮大学は福島から140キロ離れていますが、放射能が学生に与えるリスクに関してメールで教員との議論【今私は関西の実家にいる】、被災地の学生や一般家庭を西日本へ疎開するための受け入れ準備、また阪神大震災の教訓から復興するのに最低3年はかかるので、その間疎開先でどのような雇用の可能性があるのか関係者と検討などなど。
 
それにしても宇都宮大学をはじめとし、4月から果たして被災地(あるいはその周辺の)大学が再開するのか、あるいは再開したとしても、教員と学生ともにまともな大学生活を送ることができるやら。特に学生がかわいそうです。経済危機に加えてますます就活が厳しくなる現在、どんな将来が待っているのか心配になりますよね。
 
そんな学生を勇気づけるために、勝間和代さんのメルマガから下記の言葉を共有したいと思います。
 
311日に起こった大地震で、日本は一変してしまいました。第二次世界大戦以後、最大の災害です。日々、衝撃的なニュースや映像が流れているため、毎日を不安に思っている方も多いと思います。
 
このような時に、ぜひ、みんなで共有したいキーワードが
 
「レジリエンス(resilience)」です。
 
日本語に訳すと「困難な状況にもかかわらず、うまく適応できる力」となります。
レジリエンスが強い人は、次の3つの特徴をもっています。
.肯定的な未来志向性
      -未来に対して肯定的な期待を常にもっていること
.感情の調整
      -感情のコントロールを行えること
.興味・関心の多様性
      -さまざまな分野に興味・関心をもっていること
 
困難な状況からの回復には、心の持ちようのほうが、これまでの(災難の)経験よりも効果があることがわかっています。
 
 そして、
  ・安定した家庭環境や親子関係があること
  ・セルフ・エスティーム(自尊心)や共感性が育っていること
  ・コンピテンス、スキル、ユーモア、コミュニケーション能力があること
 
 などにより、レジリエンスの特徴が高まることがわかっています。
 
すなわち、過度に困難な状況を心配するよりは、
「どうやったら自分が持っている、あらゆるものを駆使して、困っている他人に貢献できるか」
「そして、そのことを通じて、自分自身の自己肯定感を高めることができるのか」
を考え、行動し続けていくことこそが、人々の回復を助け、日本の回復をも助けるのです。
 
どうか、自分が何に貢献できるかを考えてください。
正しい情報を集め、人を非難することなく、できる限りの力を仲間のために、尽くしていきましょう。」
 
全く同意です!10日前まで私はJICAのアフリカ仏語圏の平和構築研修に携わっていたのですが、コートジボワールの研修生は日本の戦後復興の教訓など事あるごとに「わが国では紛争中だし、XXはできない」ととっさに消極的・否定的になっていました。同国は11月下旬以降、「1カ国、2人の大統領」と政治的に不安定なので彼の言い分は分かりますが、いつまでも過去や敵に執着したり、あきらめモードでいると事は前進しません。ポシテイブ・シンキングになるとかなり変わります。
ということで、被災地の学生、そして犠牲者の皆様、レジリエンスをお忘れなく前進してください!私も応援します!

216日から19日までの34日間、全国の約70名の学生が参加した「国際キャリア合宿セミナー」が栃木県で開催されました(宇都宮大学などが主催)。20109月に行われた前回の合宿セミナーと比べると、学生のプレゼン力、質問力、議論力、人のまとめ力が急速に高まり、この半年ぶりの成長に感動しました。また招聘された10人の講師は、ジェンダー、平和学、環境、エイズのキャンペーン、開発援助、安全管理などの専門家で、若者育成に熱心な方ばかりであったことも、セミナーが成功したカギでありました。

「最近の若者は内向きで。。。」という悲観的な見方が一般的にありますが、この合宿の参加者は皆輝いて、将来の夢について真剣に話し合っていました。家族、教員や周辺の人からのあたたかい励ましなどによって、学生自身は自信がつき、前向きになるなど随分変わるものです。
 
私も講師として「援助と人権保障」という分科会をもち、以下のようなことを話しました。
 
1.      援助は実際に役に立つこともあるが、その反面、援助は権力国のビジネス、貧困の増加、依存の促進、軍事化の促進など悪用されることもある
2.      国益とは
3.      なぜ人権が重要なのか
4.      人道支援 vs 人権の保障
5.      アフリカ諸国は本当に民主化を果たしたのか
6.      開発 vs 民主化
7.      人権外交はなぜ難しく、なぜ嫌がれるのか
 
援助関係者にとっても難しい課題なのに、学部生にはさらに複雑で難解であったと思います。しかも上記に付け加えて、「日本政府は東京アフリカ開発会議(TICAD)で、独裁者であるアフリカ諸国の大統領を招聘している(我々の税金の無駄!)」「日本や国際社会の援助が、インドネシアのスハルト政権やルワンダのカガメ現政権による、「ダブル虐殺」に貢献した」(前者はインドネシア国内と東ティモールの併合中、後者は1994年ルワンダでの虐殺と1996年コンゴに侵入した際に)「日本がインドネシアの人権侵害を知りつつ、援助し続けたのは石油が目当てであったから」といったショッキングな事実も話したので、分科会の間に学生の表情が徐々に暗くなったことも。

それにもかかわらず、学生は「戦争犯罪人にアムネステイをあげて、戦争は終わらせるケースがあるが、それでいいのだろうか」などと積極的に議論しあい、
7時間の分科会の最後まで辛抱強く付き合ってくれました。本当に感謝、感謝です!
 
私がこの重いテーマを選んだのは、「援助する人ってかっこいい」「援助はいいことをしている」という純粋なイメージを学生に持って欲しくなかったからです。学生が社会に出る前に理想と現実のギャップを少しでも知ってもらい、早くからこのような問題に敏感になることによって、援助の在り方を真剣に考えてほしかった。
 
このテーマは自分の現場経験に基づいた問題意識からきており、この機会に学生と共有できて本当に嬉しかったです。私自身まだまだ学ばなくてはならない点があるのですが、これをきっかけに学生や周囲の人が援助と人権の関連性をもっと身近に感じ、学び続け、改善に結びつくことを願っています。
明日[16]19日まで、栃木県の益子で県内を中心に全国から76人の学生が集まって、国際キャリア合宿セミナーを行う予定です。私は「援助と人権保障」というテーマで分科会を担当し、その準備のために、最近ブログもコンゴ・ウォッチもさぼってしまいました。。。現場での支援活動を通じて、この課題に問題意識は長年あったものの、ちゃんと勉強をしていなかったために、この機に様々な文献を読みまくっていました。
 
タイミングよく、現在北アフリカ・中東の民主化運動が起きているので、私の分科会でも取り上げる予定です。これをきっかけに、学生が(さらに)人権、民主主義、独裁、腐敗、援助の「のろい」の問題に関心を持ってくれれば、いいのですが!この合宿の参加者の多くは士気が高いので、いい議論ができ、また質のある提案が出ると期待しています。また魅力的な講師も何人か来られるので、新しい出会いができることを楽しみにしています。

分科会の結果に関しては、来週報告します!
今日学習院大学で、私の本『世界最悪の紛争「コンゴ」』を読んだ学生と読書会を開き、楽しいひと時をすごしました。そもそも、その授業(読書会)を担当する法学部の飯田芳弘教授がたまたま私の本を本屋で見つけショッキングなタイトルに惹かれて買い、読書会の講師として私を呼んで下さったのでした。
 
飯田先生はアフリカや紛争の専門ではないのですが、私のマニアックなブログもしっかり読んでくださったり、「発禁」されたはずのルワンダ虐殺関連のレポートをネットで見つけて印刷して読んでいることにびっくりしました。いくら仕事のためとはいえ、自分の専門でないものをここまでするとは!そして学生も学生です。読書会に着く前に私はtwitterで、逮捕されているルワンダ野党リーダーについてつぶやいたのですが、読書会に参加していた学生何人かがそれを既に読んでいました。先生も学生もかなり熱いですね!すばらしい!
 
読書会では、2年生と思えないほど、処罰やODA2006年の大統領選挙などについていい質問をしていました。またアフリカに関心が特になかった学生も、「コンゴ東部に行きたくなった」というコメントも。学生の問題意識がもともと高かったのでしょうが、積極的な飯田先生のおかげで、ますます意欲が高まったのでしょうか。先生が学生に与える影響力の大きさを改めて実感しました。私もそのような先生になれれば!
 
それにしても、研究なりスタディアツアーなり、学生にはコンゴに行ってもらいたいものです。土地も資源も権力も略奪しようという「貪欲」を持ってほしくないけど、好奇心が高くあれもしたい、ここに行きたい、また何でも知りたいという「欲望」というか「野心」は常に持ってほしいものです。是非コンゴ行きを実現して、コンゴの悲劇を周りの人に伝え、少しでも状況を改善していきましょうね!
将来のキャリアで悩んでいる学生と昨日話をしました。この夏宇都宮大学などが主催した国際キャリアの合宿セミナーで講師から現場の生の話を聞き、また私の本「世界最悪の紛争『コンゴ』」を読んで理想と現実のギャップを感じ、「この複雑な世の中で自分は一体何ができるのだろうか」といろいろ考えているとのこと。
 
私の本の内容はあまりにも難解だと言われており(というかそもそもコンゴ紛争の背景が複雑なのだが)、1回読むだけでも忍術力が要るそうなのですが、その学生は2回も読んでくれて感激しました。しかもコンゴどころかアフリカにまだ行ったことのない人で、本を読んで「『平和以外に何でもある国』だなんてショック!」「コンゴ、どうなるのだろう!」と本気で心配していました。国外で起きていることを他人事でなく自分のこととして感じとってもらえるなんて、涙、涙。。。
 
と同時に、自分の本やブログに国際関係の裏(現実)をありのまま率直に書きすぎて、もしかして学生の夢を壊してしまっているのではと多少罪悪感がありました。まるで、サンタの存在を信じている子供に、大人が「そんなのいないよ」と否定しているようなものでしょうか。
 
もちろん私は学生の夢を壊す意図はなく、学生に現実を知ってもらった上で、考える、批判(批評)する、疑問を持つ、分析する、そして問題を解決するという力を培ってもらいと願っています。これらの力を身につけるのは、もしかして学生時代が最後のチャンスかもしれません。社会人になると残業などで社会どころか自分のことを考える余裕がなくなり、ひたすら上司に従って仕事を淡々とする「ワーキング・マシン」になってしまうからです。特に大きな組織では、そういう人たちを大勢見てきました。転職・留学などをする人は、多少その箱から脱出できるかもしれませんが。。。
 
思考力がない、あるいは、某首相のように新聞は読まずマンガしか読まない社会人が増えると大変危険です。(注:私は小学生のころ、「はだしのゲン」を読んで、原爆や平和のことを勉強させられたので、マンガが悪いと言っているわけではありません。ただそれだけを読むのでなく、新聞や小説なども読んで創造力や思考力を養う必要があると思っています)。紛争解決や平和構築の場を例にとると、紛争の原因や背景を追求せずに、反射的に「金と国連平和維持活動(PKO)さえ送ればいいや」といった単純な発想を持って、物事を片づけてしまいがちだからです。そして残念なことに、実務者の中にはそのような人はかなりいます。
 
学生の皆さん、確かに落ち込むこともありますが、夢は持ち続けてください!それは大事なことです。黒人差別がひどかった時代に、将来黒人系のアメリカ大統領が誕生し、また黒人奴隷の子孫がファーストレデイーになるとは誰も夢に思っていませんでした。このように不可能と思っていたことが将来実現することがあるのです。私もコンゴやルワンダに真の平和と安定が来る夢を持ち続けて、研究やアドボカシーを続けます。
 
昨日に続いて今日も大学教育について。2週間前に「国際キャリア合宿セミナー」があり、そのレポート提出日である今日、どどっとレポートが届いたのですが、かなり雑なものから細かく書かれているものからあり、ぜひコメントを共有しなければ!と思ったからです。

合宿中にコミュニケーションの大切さを学んだ学生が大勢いたのですが、レポートもある意味でコミュニケーション・ツールです。字数140字までし書けないtwitterをやっているせいか、つぶやく感じでレポートを書く学生もいて、「この人は何のためにセミナーに参加したの?」「本当にやる気があるの?」と疑ってしまいます。レポートを読む相手は合宿セミナーに参加していなく、何が話されたかを知りたいと思ってレポートを読んでいると想像して、真面目に、かつ気合いを入れてレポートを書いてもらいたいものです。内容はともあれ、レポートを提出すれば単位がもらえる!とあまーい考えを持たないように!

また驚いたことに、30%の学生が件名もあいさつの言葉もなしに、私にレポートを送ってきたことです。件名を書くことで、読む手もメールを開ける前に「これについて書いている」と心の準備ができ、時間的にも仕事的にも効率的です。

顔も話し方も見えないレポートを通して、書いた人の志や性格が伝わり、その人の印象も変わります。そういう意味でレポートは怖いコミュニケーション・ツールですので、皆さん注意し、明日からこのアドバイス通りに実践してくださいね。

。。。と生意気なことを書きましたが、私も学生時代同じようなミスを何回もしたと思います。そして気が付いていないけど、現在でさえ!ということで、上記は私へのメッセージでもあります。お互いにこの教訓を踏まえて、ステップアップしましょう!

先週の土曜日から今日(9月20日)までの23日間、宇都宮大学などが主催したInternational Career Development Campという合宿セミナーにて、講師として参加しました。そのセミナーは、人道支援・平和構築から食糧安全保障といった問題を分科会ごとに英語で学び、議論しながら将来のキャリアについて考えるといったもの。東北から宮崎までやる気のある学生の参加者60名が集まり、素敵なひとときを過ごしました。一般的に「今の若者は内向きになっている」「昔の若者ほどガッツがない」などと言われていますが、とんでもない!大人がうまく種まきをすれば、明るいきれいな花(若者)が育つことが(再)確認できました。
 
この合宿セミナーの運営に何か月かかわってきたのですが、「英語アレルギーが多い学生が果たして英語で議論し、プレゼンテーションができるのだろうか」と関係者とずっと心配していました。活発で英語ができそうな学生でさえ「英語で話せる自信がない」と謙遜していたので、セミナーが始まるまでハラハラドキドキでした。
 
ところが蓋を開けてみると、びっくり!「英語で」時事問題などについて話したわけですから、専門用語に奮闘していた人もいましたが、学生は片言ながら頑張って議論していました。1日がかりの分科会の後、翌日行われた発表の準備のために、朝の4時までパワポを作成したり、洗面所の中でも発表のリハーサルをするなど、かなり熱気がムンムン。参加者の表情も3日目になると、かなり自信にあふれて生き生きしていました。苦手だと思いこんでいた英語でプレゼンを上手にしたのですから、当たり前ですね。

そう、やればできるのです!一番大事なのは、やろう!とする「思い」なのです。
 
このままもっともっと学生をうまく磨けば、モチベーションが高い若者が生まれ、日本の将来は明るくなるかも?単純かもしれませんが、そのように確信させられました。まちづくり(まちおこし)、国づくり、国の復興にしてもマンパワーが基礎なので、強い「思い」を持っている人が集まればうまくいくはずです。ただ残念ながら、この世の中には、さまざまな理由で(一番多いのは経済的理由)それを妨げる人や集団がいるので、そう理想どおりにいかないのですが、、、
 
学生の皆さん、希望を与えてくれてありがとう!これからもお互いに、いろいろと学んで議論し吸収して、ステップアップしましょう!
 
94日―6日まで、全国131名の学生が参加した「国際キャリア合宿セミナー」(宇都宮大学等が主催)の運営に携わったのですが、(http://www.kokusai.utsunomiya-u.ac.jp/career-program/)生き生きとした学生の表情を見て、伝え方、教え方、学び方について改めて考えさせられました。同じ内容であっても、方法によっては学生の能力がどんどん伸びるのです。学生が興味を持って「開脳」すると、おもしろいように知識が身につくのですね。
 
この合宿セミナーでは国際的分野で活躍する講師9名を呼んで、それぞれのキャリア形成、そして人道支援やジャーナリズム、環境、コミュ二テー開発などの課題について話していただきました。また、講師の一人であった(株)アクテイブラーニングの羽根拓也社長には、「世界を舞台に活躍する思考術~ココロ変われば世界が変わる!」のセミナーを開いていただきました。どの話の内容も大変すばらしく、学生は大満足。教員から学生に知識が一方的に流れる、一般的な大学の講義と違って、グループディスカッションを何回かするので、かなりインタラクテイブです(耳が痛い教員も多いのでは?)。ですから、当然居眠りする人は誰もいないのです。
 
それとは対照的に大学同様の講義も合宿中にあり、その時は正直な学生はほとんど寝ていました。その講師に「講義はインタラクテイブに」と事前にお願いし、一応理解して下さったと思っていたのですが、その講師にとって、インタラクテイブの定義は単に「学生に質問をする」ことであり、学生に「考えさせる」とか学生同士で「議論させる」ことではなかったのですね。
 
この伝え方や学び方で、以前ピースボートに講師として乗った時のことを思い出しました。大変びっくりしたのが、講師のサポート役をする学生ボランテイアなどのノリのよさ、突っ込みのうまさでした。アナウンサーや芸能人になればいいのでは?と思うぐらい。その人たちがいろいろと工夫して、劇や音楽を通してメッセージを伝えるので、戦争やエイズといった重い内容の話でも、参加者により理解され、かなり盛り上がりました。大学の講義もピースボート式であれば、楽しいのに!本当にものは伝えよう、ですね。
 
ということで、この伝え方の重要さに感化された私は、2週間後に実施される「国際キャリア合宿セミナー」(英語版)で工夫しなきゃ!と刺激を受けました。学生一人ひとりの「人間力」を育成することに責任を感じますが、やり方によって学生の伸びが身近に見ることができるので、教員の仕事に大変やりがいを感じています。
今日は、コンゴなどの紛争解決の研究者(南アフリカ人)にお会いしました。現在たまたま日本に滞在しているので、南アや大湖地域の政治などの話を聞きたくて面会をお願いしました。
 
初対面なのにもかかわらず、私たちが意気投合したのは、アフリカ関係の日本人の学者が現場を知らずに(最悪の場合はアフリカに足を一歩も踏まずに!)アフリカを知ったかぶりをして(失礼な言い方ですみません)アフリカ学を教えており、これに関してお互いに「おかしい!」と同感したからです。本来ならアフリカの国籍の人が教鞭をとるべきなのですが、日本の大学でアフリカ学を教えているのは皆日本人です(ちなみに私は今大学で、アフリカ学ではなく、国際キャリアや国際協力を教えている)。そしてついでに言いますが、在京のアフリカのある国の大使によると、外務省のアフリカ局にいる歴代の幹部はアフリカで勤務したことのない人ばかりだそうです。変だと思いませんか?
 
もちろんアフリカでの経験がないからといって、日本での仕事が務まらないわけではありません。しかしどんなに優秀な学者や外交官であろうと、「百聞は一見にしかず」の通り、現地で流れる空気や雰囲気、人々の感情などといった実情は、アフリカ(しかも首都だけでなく地方)に行かないとわからないものです。アフリカの政治は想像以上にダイナミックで、国境を越えて迅速的に動いているため、データ[数字]や各国政府からの情報だけでは判断できません。
 
私は過去に、リベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、ケニア、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国、スーダン、チャドで勤務をし、南アでの留学も含めてアフリカ大陸に通年13年いました。一般の日本人から私は「アフリカの専門家」(あるいはコンゴの本を書いたので、「コンゴの専門家」)のように言われることがあるのですが、私はアフリカ54カ国全部を知っているわけでもなく、現地で生まれ育ったわけでもなく、あくまでも外国人の視点からアフリカの一部をみただけなので、この呼び方はふさわしくないと思っています。当たり前のことですが、アフリカの現状を知るには、やはり現地の人に聞くのが一番なのです。日本の学会も外務省もそれを十分理解し、対処する必要があるかと思います。

先日のブログで「コンゴウィーク」について紹介しましたが、詳細に関してはVirgilさんの下記(英語でなく日本語のブログ)まで連絡してください。英語に自信がないけどやる気のある人なら誰でも歓迎しています。世界で同じようなキャンペーンがされており、コンゴ人などの学生と交流や議論ができる機会ですので、お見逃しなく!

http://stealthconflictsjp.wordpress.com/

ところで、先週「ファシリテーター人材育成のプロ」の青木将幸さんを大学に呼んで、ファシリテーターのワークショップを行いました。彼に関してはhttp://www.aokiworks.net/

この9月に宇都宮大学などが開催する「国際キャリア開発プログラム」の合宿セミナーが2回あり、講師がリードする各分科会に学生ファシリテーターを設けるのですが、学生のほとんどがファシリテーターの役割も知らず経験もないので、このような研修を企画したのです。

活発な話し合いがされている時に、ある学生がファシリテーターの役割について、こう表現しました。

「種に水をあげ、花を咲かせること。」

おー、すばらしい表現だな~。なかなかわかりやすい!

そう、ファシリテーターは講師と学生間の単なるつなげ役ではなく、モチベーション役でもあるんですね。

このワークショップ中、参加者の学生があまりにもハッピーで楽しそうで、かつ質問をどんどんしていたので、私はつい「普段の授業でも、このようなファシリテーター役がいるとか、interactive的な議論ができればいいのに」とコメントをしたのですが、その言葉に学生もうんうんとうなずいていました。

それに対して青木さんは、「今の若者は何を考えているかわからないと言われるが、問題は若者にあるのでなく、教員にある場合も。大学教員は研究のプロだけど、必ずしも教えるプロではない。もっと教え方に工夫したら、学生は伸びる」

そうなのです!私も宇都宮大学に来る前にもいろんな大学で講演をしたこともあったので教員に何人か会いましたが、中には「うちは地方大学だから刺激もなく、学生も大したことがない」、「学生の偏差値も低い」「就職先もいいところ行かないし」と完全に学生のことを軽視したり、あきらめている教員がいるのです!こんな教員であれば、学生にも元気がないはずですよね。そしてその若者に元気も自信もなければ、当然そのコミュ二ティーも、そして日本全国も活性化されないのです。

私もまだまだ新米教員なので、あまり生意気なことは言えませんが、もしかして、このファシリテーターの研修を必要とするのは、学生だけでなく、教員だったりして?今度、教授会に提案してみようかな?
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
フリーエリア
最新コメント
[10/08 バーバリー 激安]
[10/08 バーバリー]
[06/12 Nomura]
[05/13 backlink service]
[02/14 Duedymmettamn]
最新記事
(07/03)
(07/02)
(06/30)
(06/23)
(06/16)
(06/10)
(06/03)
(05/22)
(05/22)
(05/18)
(05/11)
(04/28)
(04/27)
(04/14)
(04/10)
(04/07)
(04/06)
(04/04)
(03/27)
(03/24)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
バーコード
ブログ内検索
P R
忍者ブログ [PR]