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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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最近、執筆や他の活動に忙しく、ブログをご無沙汰していました。ここで最近のコンゴやルワンダでの動きをまとめます。ただいつものごとく、時間が経った後で「実はこういうことだったのか」と謎が解けることもありますので、詳しい分析は次回します。
 
コンゴのカビラ大統領は昨年11月の大統領選挙で、かなりの不正で勝利し、国内・外から非難を浴びていました。そこに今年3月、ICCにてコンゴ人のルバンガ被告が有罪判決を受け、その後、2000年代前半ルバンガと一緒に戦ったンタガンダ(現在コンゴ政府軍の将軍)の逮捕への圧力が一気に高まりました。2006年以降ICCからの逮捕状がありながらも、戦争犯のンタガンダは「正義より平和」という理由(言い訳)で、今までコンゴ政府から保護されていました。選挙とンタガンダの逮捕が重なり、国際社会によるコンゴへの不信感が強まる中、ピンチに立ったカビラ大統領はンタガンダを逮捕することにしました。それはICCへの引き渡しではなく、コンゴの司法で裁くことですが、コンゴの司法制度は機能しておらず、単に乱れを鎮めようとする政治的演出にしか見えません。
 
そのンタガンダ派(CNDP:下記参照)とコンゴ政府軍との間で戦闘があり(後者が前者を捕まえるためか?)、ンタガンダは自分の農場を離れ、ビルンガ国立公園を通過して、ルワンダとの国境の方に逃亡しているそうです。その農場には、何と隠された25トンの武器が見つかったとか!(そういえば、ロシア人の武器商人Viktor Boutが昨年逮捕されましたが、彼もコンゴ東部の戦争に関わっていたんですよね。下記のURLを参照)
http://www.guardian.co.uk/world/2012/apr/05/viktor-bout-sentenced-25-years-prison
 
そして、CNDP・コンゴ政府軍の脱走兵がM23(March 23, 2009に「和平合意」が結ばれたことから)というmovementをつくり、マケンガ大佐がそのトップになったこと(=マケンガ大佐がンタガンダ将軍の後継者になった)が6日付でCNDPから発表がありました。このM23の目的は表向き、コンゴ政府軍の待遇がよくなかっただの、コンゴ政府が和平合意の内容を尊重しなかったために、統合を放棄してコンゴ政府と再交渉するためだとCNDPは述べていますが、真の目的はンタガンダ将軍を保護するためだと言われています。
 
2009年3月の「和平合意」(注:和平とあるので誤解を与えますが、政府軍や武装勢力にとっての「チープな一時的な和平」と読んでください。また和平合意が結ばれると、紛争の終了を意味する印象を与えますが、それは政府や国際社会の勝手な解釈であり、現場では紛争が続いていることがよくあります。)によると、CNDPはコンゴ政府軍に統合され、正式に政党になっています。ンタガンダもCNDPからコンゴ政府軍に入り、その際にコンゴ政府軍の将軍に昇進したのですが、CNDPの軍事部門は事実上廃止されていなく、コンゴ政府軍とCNDPによるparallel administrationが続いていました。ちなみに、このンタガンダ将軍の肩書は、ジャーナリストによって、あるいは見方によって書き方が違うんですね。「コンゴ政府軍の将軍」、「CNDPの将軍」、「Ex-CNDPの将軍」。ややこしいのですが、どれも正解です!
 
上記の戦闘で、4月29日以降、新たに50万人の避難民が発生しました。昨年12月の時点でコンゴ全国に170万人いたのですが、今年3月現在で200万人に増えています。私がコンゴ東部にいた2007-8年、数の浮き沈みはありましたが、コンゴ全国の避難民数は約130万人(そのうち私が担当していた北キブ州は85万人)だったので、その時と比べると1.5倍に増えたことになります。この数だけで判断できませんが、状況は全然改善されていないことだけは言えるでしょう。この避難民の中には1994年から何回も避難している人もおり、その度に学校が休校になり、仕事もできず、夜はブッシュの中で過ごし(家にいると軍人に襲われる危険性があるため)、彼らのことを考えると、胸が痛み怒りを覚えます。ルワンダに難民化したコンゴ人も5000人ほどいて、これも2007年以来初めてのことです。逃亡・避難することが日常化し、不安定な生活を約20年続けて、現地の人はかなりのストレスを抱えています(ところで、なぜルワンダとコンゴ内に避難する組に分かれるかというと、前者はツチで、後者がフツだからです。2007年の文民の動きも、同様でした)
時々思うのですが、人を殺害したり傷づけると罪になりますが、人災で人を避難させることは罪にならないのはなぜでしょうか(今の福島も同様)。避難中にいろんな理由で亡くなる人がいるのですが、単なる(自己責任?の)事故としか見られません。市民の生命権を含む人権をもっと真剣に考えなくては!
 
ルワンダのカガメ大統領は最近のJeune Afriqueのインタビューで、ンタガンダ事件はコンゴの国内問題で我々と関係ないと述べました。ンタガンダ将軍がルワンダ人で(ICCの逮捕状を参照)、国連からtravel ban(移動の禁止)されていたのにもかかわらず、よくルワンダに行き来し(2011年の国連報告書等を参照)、またルワンダ政府がCNDPを支援しているのですが(2008年の国連報告書等を参照)!?ルワンダ政府は、コンゴに軍事的より政治的解決法を求め、ルワンダ政府が「仲介役」として介入してもいいと提言していますが、これまでコンゴに軍事的介入しかしなかったルワンダの動きがこれから気になります。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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