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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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今日外務省やオックスファムジャパンが主催した「武器貿易条約(ATT)に関する意見交換」に初めて参加しました。私は武器専門家ではありませんが、不法に流入された武器がたくさんあったコンゴ、ルワンダ、南スーダンなどでUNHCR職員として勤務していたこともあり、友人が紹介してくださったのです。このように、外務省が市民社会を招いて意見交換を開催することは本当にありがたいことです。
 
このATTは「通常兵器の輸出入及び移譲に関する国際的な共通基準を確立する国際約束の作成を通じて、通常兵器の国際的な移譲管理強化を目指すもの。これまでの議論では、国連憲章違反、国際人道法・人権法の重大な違反等が移譲基準の要素の一つとして挙げられている」(外務省HP)。つまり武器を規制するためのものです。意見交換はすでに数回関係者(研究者、防衛大学、NGO等)と行われており、今日も「リスクアセスメントをした上で、武器の使用目的に合わせて、輸出を決めること」、また「(武器の使用目的によって)同じ武器でも戦車のような大きなものはだめだが、小型武器ならいい、というガイドラインをつくる必要あり」等といった議論が。
 
よーく聞くと何となく変。武器を「合法化」しているように聞こえる?そもそも武器は必要なのか、何のために武器は存在するのか、人を殺す以外に何の目的があるのか。武器があることで、そもそもいいことがあるのか。そこから話す必要があるのではないでしょうか。
 
日本では武器がないため、一般の市民はあまり理解できないかもしれませんが、私は紛争地で、「武器の犠牲者」でもある大勢の難民や国内避難民に会い、武器を見るのが本当に嫌になりました。もちろん武器をなくすことで紛争や難民を完全になくすことはできませんが、ある程度犠牲者は減るでしょう。だから意見交換で、私は「皆様は、武器がいいという前提でこのような(上記の)議論をしているのでしょうか」と聞いてしまいした。
 
「もちろんいいとは思いません」とある参加者。「(米川)それなら、なぜ、どのように武器をなくせばいいのかではなく、どう規制するのかについて話すのでしょうか。武器をなくすことをATTの最終目的にする必要があるのでは」「(ある参加者)でも武器は人類が誕生してずっと続いている問題。我々だって長く生きているわけではないし、その間にできることをするしかない(規制するだけで精一杯)」
 
おーでました!この短期的な視野!新しい武器がどんどん開発されている中、我々はどのように武器を規制し続けるのでしょうか。我々の子孫のために、長期的な視野で取り組み必要があるのではないでしょうか。これは貧困削減の問題も同様で、国連のミレニアム開発目標(MDGs)も、「貧困を半減すること」ではなく、「貧困を完全になくす」ことを目指すべきです。我々はもっともっと大きな目標を持ち、野心的になる必要があります。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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