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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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この大湖地域では次から次へと進展があり、フォローするのが大変なのですが、今日はコンゴ仲間のVirigl Hawkinsさん(阪大の先生)が定期的に送っているメルマガを皆さんに転送したいと思います(今大学での仕事が忙しく、ブログを書く時間をセーブしたい)。国民の問題意識を変えるのに、メデイアを使わなくてはなりません!10月17-23日に阪大で「コンゴウェーク」を開催するので、それを含めて意見や質問はstealthconflictsforum@gmail.comまでどうぞ。


「大湖地域での進展
 
「アフリカも世界の一部」第9
 
コンゴ民主共和国ルワンダウガンダなどを含むアフリカの「大湖地域」から目が離せない状況が続いている。「アフリカも世界の一部」第8号が配信されてから、いくつかの進展が見られたので、今週もこの地域に関する記事とする。
 
前回(第8号)で紹介したザイール(現コンゴ民主共和国)でのルワンダ政府による「ジェノサイド」騒動に対して、ルワンダはPKOからの撤退を警告したが、国連事務総長がこのような事態を防ぐために、ヨーロッパ訪問を中断し、ルワンダを緊急訪問した。この疑惑の究明のため、コンゴ民主共和国政府が集団墓地での法医学検査の実施を予定しているようである。
 
別の事件で、先月、コンゴ民主共和国東部で武装勢力が攻撃をかけた際、240人の女性にレイプ被害があったと報告されていた。しかし引き続きの調査で被害者が500人を超えることが判明した。また、攻撃が行われた当時、国連PKOの部隊がその現場からわずか30キロ離れたところに駐在しており、なぜ住民を守れなかったのか批判を浴びている。PKO部隊の人数不足と住民を守る意欲が問題にされているが、住民が攻撃を受けたとき、PKOの助けが呼べるように、携帯電話の電波状況が改善される必要があるという声もある。
 
もうひとつ、この地域での大きな出来事が報告されている。コンゴ民主共和国のカビラ大統領は三つの州(いずれも東部にある北キヴ、南キヴ、マニエマ)での鉱業活動を一時的に禁止するという指令を発表した。これらの州は鉱物資源の宝庫であり、パソコン、携帯電話などの電子回路に使われているスズ、タンタルなどが大量に採れ、金も採れる。
 
この地域での鉱山のコントロールをめぐる争いがコンゴ民主共和国の紛争を長引かせている大きな原因であり、この紛争と先進国とのつながりを表すものでもある。上記の武装勢力の攻撃とレイプ事件も鉱山の多い地域で起こった。カビラ大統領は紛争を長引かせている「鉱物資源搾取に関わっているマフィアのような者」の活動を阻止するために鉱業禁止に踏み切ったと述べている。
 
最後に、再選されたルワンダのカガメ大統領の就任式にコンゴ民主共和国のカビラ大統領が出席した。滞在期間中、二人の大統領は3度も話し合いをもったようである。カビラ大統領は国外にでることがほとんどなく、又、長い間敵対関係にあったこともあり、1998年以降、一度もルワンダを訪問していない。話し合いの内容は不明だが、この訪問が話題を呼んでいる。
 
読売新聞はルワンダの「ジェノサイド」騒動に関する記事を掲載したが、それ以外の動きに関する情報は出していない。特に500人の女性がレイプされて、ニュースにならないというのは理解し難いことだろう。中央アフリカでの出来事も報道するべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。
 
以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。のリンクから直接投稿してください。
(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。
 
8月にコンゴ民主共和国で、武装勢力の攻撃で500人以上の女性がレイプの被害にあっているということがわかりました。わずか30キロ離れていたPKOの部隊は介入できず、批判を浴びています。読売新聞はこの事件を報道していません。500人がレイプされてもニュースにならないのはアフリカ大陸だけではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」
 
英語になりますが、以下のサイトを参照に:
 国連事務総長のルワンダ訪問に関する記事
 コンゴ民主共和国でのレイプ事件に関するニュース(映像)
 コンゴ民主共和国での鉱業活動禁止事例に関する記事
 
※ コンゴ民主共和国の紛争への意識を高めるためのグローバル運動「コンゴ・ウィーク」が、今年は101723日に世界各地で開催されます。日本でも、大阪大学を中心にいくつかのイベントを予定しています。詳細はこれからお知らせしますが、関心のある方はご一報をお願いします。
 
「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。
メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。
過去の記事はこのページからアクセス
「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。
 
このメールは転送可です。「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!」
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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