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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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おとついのブログに続き、ルワンダによるコンゴでの「紛争資源」の搾取について。

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日にGlobal Witnessの報告(下記参照)によると、コンゴ産スズの第二の輸出国がルワンダなのですが(第一はマレーシア)、コンゴ産の資源が「ルワンダ産のものであるかのように」世界市場で売られているとのことです。ルワンダ政府関係者は全否定していますが、この情報は地元では誰もが知っている「常識」です。




ところで11月29日に公表された国連報告書にもGWと同様な内容が書かれているのですが、国連報告書にはさらに、戦争犯でICCによって指名手配されているンタガンダ氏の紛争資源の関与について書かれています。そのンタガンダ氏はコンゴ政府軍の将軍として、国連PKOから支援を得ながら掃討作戦の指揮をとっていました。国連PKOは否定していますが、おそらく本当でしょう。ちなみに日本は国連PKOの第2の拠出国ですが、金だけでなく、このような人権問題に関して、口―そして知恵も!-も出していただきたいものです。
 
また国連報告書には、敵関係のはずのFDLR(ルワンダ反政府勢力:1994年のルワンダ虐殺の首謀者やコンゴ人などで構成されている)と元コンゴ反政府勢力の CNDP(2009年3月の和平合意後、コンゴ政府軍に統合されたはずだが、コンゴ東部の一部をまだ支配するといった、政府と平行な行政(parallel administration)が存在する)が連帯関係にあると書いています。実はルワンダ政府とFDLRも本来敵関係にあり、前者は後者のことをテロリスト呼びしているのですが、コンゴ東部にいるFDLRのおかげで(あるいは彼らのプレゼンスを利用して)ルワンダ政府はコンゴ東部の資源へのアクセスがあるのです。そういう意味で、ルワンダ政府とFDLRも連帯関係です。
 
一見ややこしく聞こえますが、要するに戦争経済で関係者は皆協力関係にあるのです。まさにMoney changes everythingですね!
 
ということで、NHKや他のジャーナリストの皆さん!表面的な情報だけを流すのでなく、上記のような報告書をしっかり読んで分析をした上で、ニュースを放送していただきたいと思います。視聴者/読者もそれを知る権利がありますので。よろしくお願いいたします。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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