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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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昨日のブログに続いて、先週末にあった南部スーダンの講演について。南部スーダンで活動するあるNGOの方が「(南部スーダンだけでなく)コンゴには行かなくていいの?」と外部から問われて、私に「南部スーダンのCPA(Comprehensive Peace Agreement)に当たる協定はコンゴにはないの?」と聞いてきました。そして、「それがあれば現場に入りやすいし、外務省もNGOの現場入りを促進するのだが」とのこと。
 
確かに2005年1月に南スーダンでCPAが調印されて、国連機関のプレゼンスは強化され、日本のNGOも現地に殺到しました(現在8団体あります)。実は私も南部のマラカルという町にUNHCRの事務所を開くために、2005年に数か月間派遣されたことがあります。周辺国にいるスーダン難民やスーダン北部にいる避難民が帰還すると予期していたので、その受け入れの準備のためです。
 
コンゴではこの10年間、さまざまな和平合意が調印されました。1999年のルサカ合意、2002年のプレトリア合意とコンゴ民主共和国移行に関する包括協定、2004年のダルエサラーム合意、2007年のナイロビ・コミュニケ、2008年と2009年のゴマ和平合意。この中で、2002年の協定によって紛争は「正式に終わり」、暫定政権が生まれたので重要だと言われているのですが、その後もずっと紛争や不安定な状態が続いています。「平和維持」のために派遣されている国連PKOが支援する掃討作戦のせいで、コンゴ東部の人道危機も昨年悪化しました。場合によっては上記のような合意でなく、「密約」が真の合意である場合もありますので、単純に「合意や協定の調印=和平の訪れ」とは言えないのです。
 
協定なしにコンゴ東部入りをしている欧米諸国のNGOに比べると、(極端に言うと)「協定がないと現地に入れない」という日本のNGOの考えは、あまりにも消極的ではないでしょうか。犠牲者は協定があってもなくてもどこにでもいるもので、「ニーズがあるから現場に入る」と前向きに考えるべきだと思います。もちろんNGOだけでなく、外務省もです!応援しています!

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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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