コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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先日久々にある新聞記者に会い、大湖地域に関する記事を書けないのかと私が話すと、「ルワンダは大統領選挙が今年8月に終わり、その前は南アのW杯で忙しくて、ルワンダどころではなかった。次回の選挙は来年11月に行われるコンゴだから、その前に現地入りして書くだろう」と。
確かに選挙前になると、どの国でも熱くなるため、「記事にしやすい」ネタなのでしょうが(今のコートジボワールがまさしくそう)、我々の生活は選挙を中心に回っているわけではないので、それ以外のことも書いていただきたいと思っています。特にアフリカでは、選挙、貧困、紛争、また事故(飛行機墜落や自然災害など)がないと記事にならないようですが(それに加えて、最近ではレアメタルや中国の進出に関する記事もあり)、もっと他のニュースを取り上げてもいいのではないでしょうか。
例えば、今のコンゴでホットな話題は天然資源の搾取(まあ、100年以上にわたって続いている問題なので、新たに話題になっていると言った方が適切かも)。2001年以降毎年のように公表されている国連報告書によると(最新のものは11月29日に公表)、コンゴにある天然資源が紛争の要因となっており、コンゴ・ルワンダ・ウガンダ政府軍、国内外の武装勢力や多国籍企業が関与してきました。さまざまな人権団体やNGOが、天然資源の売買に関してtransparencyとaccountabilityを求め続け、この9月11日に、コンゴ政府はコンゴ東部における天然資源の採掘の禁止令をだしました。採掘が「マフィア」によって行われているせいで、治安が悪化しているからだと言う理由なのですが、現在は政府軍や武装勢力は相変わらず採掘を続けており、コンゴのカビラ大統領が単に資源の独占のために、禁止令をだしたのではないかと言われています。(ちなみに彼は政治家より、ビジネスマンに向いていると言われている。)
天然資源の管理に関して大変無責任なコンゴが、何と来年からキンバリープロセス(Kimberly Process:紛争ダイヤモンドの取引きを防ぐための国際認定制度)の議長をイスラエルから引き受けることになっているのです! http://www.un.org/News/Press/docs/2010/ga11039.doc.htm
KPの成果が悪化するのではと懸念してしまいます。
また、天然資源の搾取の関与者は軍人(武器商人も含む)や多国籍企業だけに限らず、国連PKO軍も含まれていることもあるのです!これもあまり知られていないのですが、私がコンゴ東部にいた2-3年前現地で密かに話題になっていましたし、BBCも以下のような記事を書いています。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/6685045.stm
これに関しては、関心があれば下記の記事を参照ください。PKOを利用して、コンゴと天然資源の取引きを結びたいインド政府の隠れた経済的なアジェンダが分かります。“Why South Asia Loves Peacekeeping” (The Diplomat, December 16, 2010)
ということで、ジャーナリストの皆さん、選挙以外に書くネタはたくさんありますので、積極的に書いてくださいね!応援しています。
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プロフィール
HN:
米川正子
HP:
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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