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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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ルワンダのフィールドワーク(宇都宮大学生と他大学生計8人を引率)から2月25日に帰国し、内容の濃いルワンダの滞在について書きたいと思いつつ、大学内外の細かい作業に追われ、なかなかブログを書く暇がありませんでした。今週末予定の講演の準備があるので、詳細は今度書くとして、ここではどうしても若者に伝えたいことがあります。

ルワンダでは私が引率者ということもあり、いろんなところで交渉しなければならなかったのですが、その度に学生から「先生の交渉力すごい」「そんなことも交渉していいんですか」と驚かれました。私にとって特別なことではなく普通のことだったので、その驚きでこちらの方がショックを受けてしまいました。交渉の事例を3つ挙げましょう。

①郊外に行った際に一緒に来てくれた旅行会社のガイドが、現地人のガイド料を新たに請求してくるので、「こちらはガイド料は前もって支払いしたので、そちらで処理してください」とお願いした。

② あるレストランで学生数名がオーダーした野菜スープが水のようだったので苦情を言うと、スープらしいものに換えてくれた(最初の店員は「これがうちのスープの味だから」と取り扱ってくれなかったが、マネージャーに再びクレームを言うと、理解しすぐに取り換えてくれた)

③あるNGOとの面会の際に貧困地帯があると言ったので、「もし明日時間があればそこにガイドしていただけませんか」とお願いすると、了解して下さった。

②に関しては、数名の学生が「私だったらあそこまで言わず、友人と文句だけ言っていた」と言っていたのですが、お金を払っている客として親切心でレストラン側に問題があることを伝えただけです。それによって、将来レストランは二度と同じミスを犯さないように努力することでしょう。③は確かにずうずうしいお願いかもしれませんが(しかも相手は初対面の人)、せっかく遠い日本からいろんなことを学びに来ているのに、この機会を逃したら損です!しかも貧困問題に関心がある学生もいたので、その人のためにもお願いしました。また、そのNGOとしても深刻な問題を他者に見せることで、他者から助言がもらえるかもしれなく、解決策につながるかもしれません。

結局、学生は私が「関西人」だから交渉に慣れているという結論につなげたのですが、本当にそうなのでしょうか。よくよく自分の人生をふりかえると、交渉しなければならない状況が、仕事(難民の保護)や私生活(自分の安全のために、また途上国での買い物の際に値切りをする)でよくあったから、自然と交渉することを学んだかと思います。現在、平和ボケしてしまった日本では、交渉をしなくても生けていけるかもしれませんが、外国の危険・不安定地域では、交渉力=サバイバル力につながりますので、皆さん、ぜひ普段の生活において、ハンガリー精神を持ちながら交渉することを心がけましょう。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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