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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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ウガンダ反政府軍のLRA(神の抵抗軍)のリーダー・コニー(Joseph Kony)を逮捕といった”Kony 2012”のムーブメントが数日前から世界に広がっているのをご存知でしょうか。アンジェーリナ・ジョリなどのスターも応援しています。下記の動画をご参照ください。
 
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=xyiMDKr2lsM
 
LRAは子供兵の徴兵したり、子供たちの顔の一部を切断するので有名です。以前ウガンダ北部で活動していましたが、2007年ごろからコンゴ北東部や中央アフリカにも展開し、2008年のクリスマスにもChristmas massacreと呼ばれた、市民に対する殺害を行っています。もちろんそのような行為は現在も続いています。
 
LRAの逮捕は重要ですし、このキャンペーンを始めたInvisible Childrenの皆様には大変感謝しています。しかしこの動画で残念なのは、単に「コニーは悪者だ!捕まえろ!」といったメッセージしかなく、なぜコニーが紛争を続けているのかに関しては何の説明もされていないことです。当然のことですが、紛争を始めるのも長期化(ウガンダの場合20年以上も!)するのも何かの理由があるからであり、ウガンダの場合はgrievance(ウガンダ北部が南部や西部に比べると開発が進まず排除されているという不満等)の要因が強いと言われています。ですから例えコニーが逮捕されたとしても、「南北格差の問題」が続く限り、コニーの代行者が生まれる可能性があります。
 
また注意しなければならないのは、ウガンダにおける悪者はコニー一人だけではなく、ウガンダ政府軍も相当の悪行為に関与していることです。そして大湖地域(ウガンダ、コンゴ民主共和国、ルワンダ、ブルンジ)における大勢の戦争犯も同時に逮捕しなければ、この地域には平和と安定は絶対にきません。その戦争犯の中には政府の高官や政府軍もおり、国連報告書にも彼らの汚名が着せられたり、国際刑事裁判所(ICC)によって指名手配されていますが、ほとんど進展がありません。国際機関などがどこまで政治的意思があるのか、正直疑問です。
 
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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