コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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コンゴの人権状況に関する国連報告書草案が8月下旬に漏れて以来、今まで手に入らなかったレポートや手紙もインターネットで見られるようになりました。このITは本当にありがたい!その中に、1994年8月に、つまりルワンダ虐殺が終わった直後、カガメ将軍(当時。現在の大統領)がブルンジにいる同僚に当てた手紙も公開されています。その内容は
「ザイール東部におけるルワンダ難民、そして国際社会のプレゼンスのせいで、『ザイール計画』が実現できなくなる。この難民の帰還後、我々は計画が立て始めることができだろう。彼らが早く帰還できるように準備を整っている。ベルギー、イギリス、アメリカの協力者もザイール東部にいる」
これが本物の手紙なら、この『ザイール計画』は何を指すのでしょうか?それはまさしく、1996年に起きたルワンダ軍による「コンゴへの侵攻・侵略」のことであり、それは1994年時から、あるいはそれ以前から計画されていたと言えます。
1996年のコンゴへの侵攻の目的のひとつは、虐殺の首謀者であるインテラハムウェを倒すためであったと言われるのですが、上記の手紙にはインテラハムウェ(虐殺の首謀者)については触れていません。この手紙が書かれている頃には、インテラハムウェは既にコンゴ東部にいてカガメにとって脅迫の存在のはずだったのですが。「インテラハムウェのせいで侵攻した」というのは、カガメの単なる口実だったとしか言えません。
ということは、ウガンダにいたRPF(カガメなどルワンダ難民によって設立されたルワンダ反政府勢力。1994年以降ルワンダ政権を握る)が1990年10月にルワンダに侵入した理由として「民主主義を設立するため」「難民の帰還(人道的な理由)」と挙げていますが、本当はルワンダからザイールへの道を通過するためだったのでしゃないでしょうか。この侵攻の計画は、そもそもアメリカがカガメやムセベニと一緒に立てていたことはよく知られています。
国連報告書草案が漏れたおかげで、だんだんと真相が見えてきたというか、はっきりしてきました。この機に関係者全員が一気に機密を漏らしているという感じですね。
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プロフィール
HN:
米川正子
HP:
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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