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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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コンゴの人権状況に関する国連報告書の背景に関して、昨日のブログに書くのを忘れたのですが、そもそもこの報告書は先月に公表される予定でした。関係者からコメントをもらうために、7月に報告書草案が関係者の間に回った際、ルワンダが憤慨し、88日にルワンダ外務大臣が国連事務総長に「この報告書を公表したリメデイアに漏らしたら、我々は国連の活動から撤退するー特にPKOの分野においては」という脅迫の手紙を書いたのです。その後、その草案から虐殺の単語を削除しようという動きが国連内であったらしく、それを止めるために誰かがその草案をLe Monde紙に漏らしたと言われています。
そのニュースがあっという間に国際メデイアに広がり、ルワンダに「戦争犯罪人」の汚名が着せられました。また、大きな騒ぎになっていないのですが、1994年現政権(ツチ)によるフツへの大量殺害について書かれた「発禁」されたはずの国連報告書もウェブに載せられました。そのような騒ぎの中、国連は報告書の公表を1か月延期することを決定したのです。
結局ルワンダ政府の脅しは失敗に終わりました。トーンダウンしたとは言え、最終報告書の内容は草案とほとんど違いはなかったからです。ルワンダの(感情的な)反応が原因で報告書が漏れてしまい、「優等生」という国のイメージにますます大きなダメージを与えてしまいました。全くの自業自得です。
10月5日の毎日新聞に、在京ルワンダ大使の記者会見でのコメントが載っていたので、ご覧下さい。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20101005k0000m030033000c.html
実は在京ルワンダ大使がこのように記者会見を開いたり、主要な関係者に面会して事情を説明するといったことはこれが初めてではなく、200611月にも同じようなことがありました。1994年のルワンダ虐殺前に起きた飛行機墜落事件の責任者を巡ってフランスの裁判官が「現政府がしたもの」という内容の報告書を発行し、ルワンダ政府が憤慨してフランスとの国交関係を停止した時でした。このようなルワンダの恥かきが、今回が最後であればいいのですが。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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