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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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最近テレビを観なくなりました(もともとそんなに観ないのだが)。なぜなら日本のメディアは原発に関する情報を規制しており,ニュースでは復興の映像,避難地で元気に生活をしている家族の姿,「心を一つにがんばろう」「日本は乗り越えられる!」といったメッセージの広告を「プロパガンダ」のように繰り返し放映し,それが嫌になったからです。その代り,私が頼りにしているメディアは,政府から独立し,個人の寄付金だけで運営し市民の声を大事にしているDemocracy Now! や外国のメディア,MLなど。日本のメディアが放映しない「原発反対!」のデモに関する情報や,原発反対派と賛成派の議論の番組などから学ぶことが多いからです。
 
3/11後の日本メディアの情報操作は,大げさ・失礼ながらも,1994年のルワンダ虐殺に似ています。80万人の犠牲者が発生したルワンダ虐殺時では,ラジオが活躍しました。反ツチ族の洗脳キャンペーンを繰り返したラジオは虐殺を煽り、殺人者たちの情報源となったのです。今回の原発事故では,虐殺や戦闘の目的で日本政府は市民を動員していないものの,政府はメディアを活用しながら市民を洗脳し,コントロールし,それによって真実を隠しています。政府や原発の専門家は「放射能は直ちに危険はない」のコメント,また原発事故に対する暫定評価が、「レベル5」から「レベル7」に悪化しても,「チェルノブイリと比較できない」とばかり。自然エネルギー派が増えている中,原発を守ろうとする政府の懸命な姿が見え見えです。日本は西洋諸国に比較すると,市民社会やNGOの力は弱く,日本市民も市民社会から情報を依存する傾向は少ないため,政府やNHKの情報を鵜呑みしてしまうんですね。人を疑うことを知らず,「平和ボケ」になってしまった日本人を情けなくなります。
 
このブログで繰り返し書きましたが,我々はルワンダをはじめアフリカのことを批判したり,からかったり,偉そうに物事を言える立場にはもはやないと思います。問題は違っても,政府は同じ方法で対処し,それによって同じ誤りを犯しているからです。
 
私は現在,大学教員という学生に「指導」する立場にいますが(と言いながら,私の方が教えられることが多いのだが),学生には批判力や問題解決力を身につけてもらい,そして弱者に常にハートを持ってほしいものです。どんなに高い学歴や素晴らしい実績を持ったとしても,相手の痛みがわからない,あるいはわかろうとしない人は,正直人間失格と言えるからです。
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プロフィール
HN:
米川正子
性別:
女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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