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今日は日曜ですので、固い話でなく、アフリカの食生活について話しましょう。
というのは、先週の週刊誌Jeune Afriqueに、アフリカの肥満に関する特集があり、アフリカの食生活について考えさせられたからです。それによると、エジプトでの肥満が一番ひどく、南ア・ボツワナ・アルジェリアがそれに次いでいます。確かに太っているのが女性の美だと信じて、モーリタニアのように無理やり独身女性を太らせるところもありますが、「ポチャ」のようなかわいさならともかく、「本当に太っている(あるいは肥満体)」は病気です。後者に関しては、不健康な食生活から来ていることが多いです。
アフリカは54カ国あるので一般化できませんが、アフリカ約30か国に勤務(出張も含む)・留学・旅行した経験から、アフリカの食事はあまりにも不健康と断言できます。食用油をたっぷり使う(それが食事をおいしくさせると思いこんでいる)、炭水化物の量が多くおかずが少ない(しかもそのおかずが1種類しかない!)、野菜はどろどろになるまで煮る(=栄養がなくなった状態になる)、肉類はよく食べる(チャドの地方では朝から晩まで肉だけ食べる!)、コカコーラなどのソーダ水をよく飲む(しかも赤ん坊にさせ飲ませる!)などなど書き出したら止まらない。。。アメリカ人のような肥満体は南ア以外では見たことがありませんが、一回コンゴ共和国の田舎で肥満体のカナダ人のNGO職員がいました。彼女にはナイジェリア人のパートナーがいたのですが、地元の人は「彼女は一体どうやってセックスをするの?」といつも興味津々でした。
この不健康な食生活の原因は、健康的な食料がないというより、単なる無知と主体性の問題です。コンゴのように果物がたくさんあるのに、それでジュースを作らない、あるいは加工して売ったらいいビジネスになるのに、輸入品のソーダ水にばかり頼るといった傾向が強かったのです。コンゴ東部では火山灰があり新鮮な野菜が豊富にあるのに、野菜は外国人が多い地方都市のゴマに運ばれ、野菜の出産地では「我々はこの野菜をどのように料理したらいいのかわからない」とこぼし、そこには栄養失調の子供がいるのです。何て皮肉なことでしょう。
という私も中高生のとき栄養に関しては全くの無知で、ピザやハンバーガーのようなファーストフードをよく食べ、コカコーラをガブガブ飲んでいました。その頃の食生活を思い出しただけで、気持ちが悪くなるほどです。当時父親の仕事で私はアメリカにいたのですが、周りが食べるのでそれが当たり前になっていたのです。スポーツもしていたのですが、食生活が悪かったために、私の体重は一時60キロ台、ウエストも70センチ台でした。でも周りに体が大きい人が多かったので、自分の体つきを特に気にしていなかったのです。
日本に帰国し周りから「太ったね」と言われたのがきっかけで、食事を日本食に変えて、心身的にすっきりしました。それから栄養の勉強も多少し、野菜中心のヘルシーな食事を心がけています。
アフリカ各地では、日本では1日30種類のものを食べること、チップス(フライドポテト)等を揚げる時食用油は少量でもできること(=栄養にもいいだけでなく、家庭にとっても経済的)、野菜の皮には栄養もあるので捨てないこと(=生ごみが減る)など現地人に伝えました。もちろん口頭だけでは理解できないことが多いので、簡単な料理教室を開くと、かなり納得したみたいです。これからこのような「知恵や経験の共有」を続けなければ!私もアフリカから学んだことがたくさんあるので、これこそ相互の協力ですね。
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過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。