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コンゴとアフリカの過去を振りかえ、それらの現状と今後を考えた上で、次の行動へのきっかけになることを願っています。
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l 先週まで出張で行ってきた報告の続きをします。今日はルワンダについて。

ルワンダの政情
:今年4月に「アフリカン・ドリーム」(ルワンダのサクセスストーリ)に関する番組がNHKで放映されましたが(ちなみに、ルワンダのダブルの側面を知っている者は、この番組を評価していない)、それとは裏腹に国際社会におけるルワンダのイメージは一気に低下しました。カガメ大統領の側近で諜報に関わっていたカユンバ氏の離反(今年2月)、亡命先の南アでカユンバ氏の暗殺未遂事件(6月:この事件を巡って南アとルワンダ間の国交関係はぎくしゃくしており、在ルワンダの南ア大使が南アに呼び出されてからルワンダに数カ月戻っていない)、90年代のコンゴにてルワンダ政府軍による虐殺に値する行為が公表された国連の報告書[10月]など。
カガメ大統領より高学歴を持ちカリスマ性があるカユンバ氏は、一般市民の間で人気があるようです。一般市民は一見普通に生活をしているように見えますが、表現の自由がないまま現政権に対してかなりの不満を持っています。公けな場で現政権を批判した、唯一の野党党首のインガリベ氏は1014日以降、もう一人の野党党首と共に逮捕されています。インガリベ氏の逮捕は、ルワンダ政府によると、「テロリストグループを結成しているため」だからなのですが、単なるでっちあげだと現地の人々は言っています。
せっかく日本大使館が今年初めにルワンダに設立されたのですから、単に援助や文化活動をするだけでなく、ルワンダ政府に対して上記の釈放を強く求めるなど人権外交もしていただきたいものです!
 
敵・同盟関係の複雑さ:紛争関係者同士の敵・同盟関係は、外部者が予想している以上に大変ルーズのようです。例えば上記のカユンバ氏は、現政権と完全に対立関係にあるような印象を与えていますが(今年9月にルワンダ現政権、特にカガメ大統領を独裁者として非難したレポートを公表したり、Voice of Americaなどのインタビューで現政権を批判した)、カベレへ防衛大臣(ルワンダ・コンゴでは重要人物)と仲が良く、よく連絡を取っているようです。
またカユンバ氏がルワンダの他のルワンダの亡命者(
FDLRや映画「ホテルルワンダ」の主人公のルセサギマナ氏も含めて)やコンゴ反政府勢力と同盟関係を結んで、ルワンダ現政権を倒そうという動きがあるようでいろんなニュースもそのように伝えています。その一方で、それぞれの組織には個々のアジェンダがあり、またルワンダ政府軍を負かすほどの軍力もないために(おそらくアフリカでは一番規律が正しいのではないかと思う)、ルワンダ政府へのクーデターを起こすことはないという見方があります。
ということで、これからどのように転ぶかわかりません。今後もフォローを続けます。
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ルワンダや周辺国にリスクがあるということで、下記が警告をしています。

http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/RISKRW.htm

今日から14日まで「暴力を平和に変える空間」というプロジェクト(主催:金沢工業大学未来デザイン研究所)で京都、石見銀山、広島、篠山、そして横浜と回るので、コンゴとルワンダの現状をフォローする時間があるかわかりませんが、できるだけのことは伝えたいと思っています。また紛争が再燃するのではないかと、気になるので。。。
「ホテルルワンダ」の主人公ポール・ルセサバギナ氏が、ルワンダ政府の検査官から起訴されました。ルセサバギナ氏が、コンゴ東部にいるルワンダ反政府勢力(FDLR)に送金をしたこと、また現在流刑生活を送っているビクトワール・インガリベ氏と協力関係にあるというのがルワン政府の言い分ですが、ルセサバギナ氏は「根拠がない」と否定しています。

ルワンダ政府がコンゴにおける「虐殺」に関与の疑いがあるという内容の国連報告書が10月1日に公表された時、ルワンダ政府は憤慨して否定したのですが、上記の二人は「国連よ、真実をよく公表してくれた」と歓迎しました。その二人への報復として、逮捕・起訴をしたのでしょうか。

ちなみにルセサバギナ氏は虐殺中大勢の人を救ったということで、世界からヒーローとしてとらえていますが、ルワンダ政府はそう見ていません。彼はルワンダ政府に対して批判的だからです。

今日たまたまtwitterで数回、「Rwanda ルワンダ」で検索をしたのですが、英語では上記のニュースをつぶやくものが99%で、日本語ではこのニュース以外のものばかりでした。「ホテルルワンダ」を観た日本人はかなり多いのに、このニュースを知らない(英語のニュースでしか報道されていないため?)、あるいはこのような政治的なニュースには関心がないのでしょうか。

映画「ホテルルワンダ」199447月という3ヵ月という特定期間の記録(snapshot)だけを撮っており、それだけを観てルワンダを語る人がたまにいるのですが、それはとても危険です。その前後に何が起きたかも見ると、かなり全体図や現状が見えてきます。それはまるで広島・長崎での原爆投下だけという「日本=犠牲者」のみを語り、それ以前に日本が東・東南アジアでの「日本=加害者」としておこなったことを忘れる、あるいは無視することと同様です。「ホテルルワンダ」で虐殺の「犠牲者」として知られるツチ(また、フツの穏健派)は、ルワンダでもコンゴでも「加害者」でもありました。ですから、「いい人」(あるいは「かわいそうな人」)と「悪い人」と簡単に区別はできないのです。
野党リーダーインガリベ氏の逮捕について、在アメリカ元ルワンダ大使でカガメ大統領の元参謀長であったテオジン・ルダシングァ氏が、Voice of Americaのインタビューで、「彼女は逮捕される理由はない。彼女はテロリストではなく、Freedom fighterだ」と答えました。
 
カガメ大統領は2007年1月に暗殺未遂にあっているのですが、その仕掛け人は上記のルダシングァ氏や彼の兄弟や仲間(南アに亡命し、6月のワールドカップ中に暗殺未遂にあったニャムワサ氏)でした。皆ウガンダにいた元難民でカガメ大統領と共に20年間つきあってきた戦友の仲なのですが、近年大統領から離れていったのですね。ルダシングァ氏は2005年にアメリカに亡命しています。
 
なぜその側近の人々がカガメ大統領から離れたのか。一説によると、自分たちがルワンダやコンゴ東部で犯した過去の罪(戦争犯や人道に対する罪)を負いながら生きるより、告白してアムネステイを要求した方がいいとカガメ大統領に提案したところ、反対に睨まれてしまい、それ以降「危険人物」とレッテルを貼られたとのこと。それで全員、国外亡命したんですね。
 
そのルダシングァ氏が「カガメ大統領は野党などの敵のことをいつも、「テロリスト」「ルワンダの安全保障にとって危険人物」「虐殺首謀者」などと呼んでいる」と指摘しているのですが、本当にそのとおりです。何も悪いことをしていないのなら、何も恐れるものはないはずで、したがって罪のない人を逮捕する理由もないのですが。。。本当に本当に怪しいものです。ということで、ルワンダの政治から目が離せません。
ルワンダの「真」の野党3党が昨日国連安保理に、ルワンダの「政治危機」に即介入し、野党リーダーのビクトワール・インガリべ氏(14日に逮捕)の解放を求める手紙を出しました。

「真」と書いたのは、8月の大統領選挙に出馬した野党は現政権派である「偽物」と言われ(つまり民主主義があると世界に証明するためにつくられたもの)、選挙に出馬できなかった「真」の野党3党のうち、2党のリーダーは逮捕され(一人は6月以降、2人目は4月に続き、今回が2回目)、もう一人は亡命中です。何という混乱状態!

10月7日の大臣の就任式に、カガメ大統領は憤慨した口調で「ルワンダにはもう野党との政治的空間(political space)はない、拠出国(ドナー国)からの教訓はない」と述べました。人権に関して辛口である拠出国を非難したのです。

「野党」がいるから、ルワンダは民主主義があると勘違いしている人がいますが、そのような外見上の形式でなく、政府の「中身」も見て、判断してもらいたいものです。もちろん、カガメ大統領の中身(行為、背景、考えなど)もそうです。

以前平和学者の生み親であるガルトゥング氏が、「民主主義や人権が尊重されていても、自分が正しく相手は間違っているという傲慢な態度があれば、その国は平和ではない」と言ったことがありました。ルワンダは残念ながら、民主主義も人権尊重も謙虚な態度もありません。これからどうなるのか、本当に本当に心配です。

アフリカ・ガバナンス・イニシアテイブ(AGI)とルワンダ政府間のパートナシップを支援するために、イギリスのブレイア元首相が昨日ルワンダに来て、カガメ大統領と面会しました。

ルワンダ政府にとって最大の恥であった国連報告書が公表されてから、カガメ大統領が西洋諸国の
()政治家と面会するのは今回が初めてなのでは?普通ある人に「戦争犯」というレッテルが貼られたら、どんな親友でも、その人との面会を遠慮しがちです。スペインのサパテロ首相はカガメ大統領とMDGの共同議長なのですが、後者とは9月のニューヨークでの会議で避けていました、というか「公用で」さっさとスペインに帰国してしまいました。スペインでの市民団体の影響もあり、彼はルワンダの人権問題などに対する問題意識がかなり高いようです(まあ、ルワンダだけではないが。。。)。

反対にブレイア元首相はそんなことお構いなく、アドバイサー
(実際に何のアドバイスをしているのかも疑わしい)としてカガメ大統領と会いました。二人ともイラク戦争、コンゴ戦争(またルワンダ内戦)に関与したので、「戦争の友」として仲がいいのでしょうか。

それにしてもこの
AGIはどのような活動をしているのかしら??日本の政治家のように個人資産を国民に公開する透明性(transparency)や、大統領の任期を延長せず尊重することを勧めているのか。うーん怪しい!
以前このプログで、「アンサンスーチーさんのアフリカ版」として、ルワンダの野党リーダーであるビクトワール・インガリベさんのことを紹介しました。4月から自宅軟禁されている彼女が、今日警察に逮捕され、ある所に連れて行かれたとのことです。実はこの数日間、彼女の家は警察何人かに取り囲まれていて、恐怖心が漂っていました。

今年8月の大統領選挙に出馬するために、16年いたオランダに夫と3人の子供を置いてルワンダに帰国したものの、「ツチだけでなく、フツの犠牲者も悼むべきだ」の発言によってルワンダ政府から目をつけられ、自宅軟禁をされパスポートをとられるなど、さまざまな形で脅迫を受けました。彼女の部下も同じような目にあっています。

表現の自由がないルワンダでただ一人、現政権に対して声をあげていた人なので、大変心配です(声を上げた人たちはほとんど全員国外に亡命した)。

情報が入り次第、このプログでも更新したいと思いますが、これからどうなるの~?
Twitterでルワンダと検索すると、今でも「『ホテルルワンダ』を観て泣きました」と出てくるほど、この映画は人気が高いようです。既に公開されて5年たっているのに!ルワンダを訪れる外国人は、必ずと言っていいほどこの映画でルワンダの事前勉強をしているようですが、この映画の主人公(ホテルマン)のルセサバギナ氏が1996年ベルギーに亡命していることを知っている人はおそらく少ないでしょう。
 
フツであった彼がツチ(彼の妻もツチ)やフツ穏健派1200人をホテルにかくまって助けたという実話を基づいてつくられた映画です。当然ながらツチ主体の現政権にとっては、彼はヒーローであるはずなのに、国外に亡命する理由があるなんて不思議だと思いませんか。彼曰く現政権に脅迫されたそうで(理由を忘れて、今思い出し中。。。)カガメ大統領を率いる現政権を批判しています。
 
その彼が101日公表されたコンゴの人権状況の国連報告書を「真実を伝えている」「フツだけでなく、ツチ現政権も残虐行為に関与していたことが明らかになった。両側に和解が必要」とコメントしています。彼に同意するルワンダ人はかなりいるそうです。
 
ルワンダ政府はルセサバギナ氏を見習って、頭ごなしに国連報告書を否定するのでなく、この機会に真実と向き合ってほしいものです!
コンゴの人権状況に関する国連報告書の背景に関して、昨日のブログに書くのを忘れたのですが、そもそもこの報告書は先月に公表される予定でした。関係者からコメントをもらうために、7月に報告書草案が関係者の間に回った際、ルワンダが憤慨し、88日にルワンダ外務大臣が国連事務総長に「この報告書を公表したリメデイアに漏らしたら、我々は国連の活動から撤退するー特にPKOの分野においては」という脅迫の手紙を書いたのです。その後、その草案から虐殺の単語を削除しようという動きが国連内であったらしく、それを止めるために誰かがその草案をLe Monde紙に漏らしたと言われています。
そのニュースがあっという間に国際メデイアに広がり、ルワンダに「戦争犯罪人」の汚名が着せられました。また、大きな騒ぎになっていないのですが、1994年現政権(ツチ)によるフツへの大量殺害について書かれた「発禁」されたはずの国連報告書もウェブに載せられました。そのような騒ぎの中、国連は報告書の公表を1か月延期することを決定したのです。
結局ルワンダ政府の脅しは失敗に終わりました。トーンダウンしたとは言え、最終報告書の内容は草案とほとんど違いはなかったからです。ルワンダの(感情的な)反応が原因で報告書が漏れてしまい、「優等生」という国のイメージにますます大きなダメージを与えてしまいました。全くの自業自得です。
10月5日の毎日新聞に、在京ルワンダ大使の記者会見でのコメントが載っていたので、ご覧下さい。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20101005k0000m030033000c.html
実は在京ルワンダ大使がこのように記者会見を開いたり、主要な関係者に面会して事情を説明するといったことはこれが初めてではなく、200611月にも同じようなことがありました。1994年のルワンダ虐殺前に起きた飛行機墜落事件の責任者を巡ってフランスの裁判官が「現政府がしたもの」という内容の報告書を発行し、ルワンダ政府が憤慨してフランスとの国交関係を停止した時でした。このようなルワンダの恥かきが、今回が最後であればいいのですが。

最近のコンゴとルワンダの現状についてまとめたいと思います。

5日後の101日に例の国連報告書(草案には、ルワンダによる「虐殺の疑い」が書かれている)公表される予定なのですが、果たしてその報告書が「虐殺」という単語を残すのか、それとも削除するのか。どちらにしても、大湖地域に大混乱状態が起きそうです。

「虐殺」が残れば、ルワンダ政府はスーダンのダルフールにPKO軍として派遣しているルワンダ軍を即撤退すると国連に「脅迫」しており、不安定なダルフールにおける市民の保護に大きなダメージを与えます(ちなみに、ルワンダ軍はリベリア、チャドとハイチにも軍隊を派遣しており、規律正しいと評判が高い)。そのルワンダ軍はダルフールから撤退しないという噂も入っています。確か先週、ダルフールではルワンダ軍のメンバーの交代があり、もし本当に撤退するのであればこの時期に交代しないはず。ということは報告書から「虐殺」は削除された、ということでしょうか??

報告書にはルワンダ政府以外に、コンゴ、ブルンジ、ウガンダ、アンゴラもコンゴでの「虐殺」に関与していたと書かれているため、これらの国々も国連に反抗しています。

それとは裏腹に、「国連、よくぞよくやった!ルワンダ政府の圧力に負けず「虐殺」をそのまま残して!」というエールもFDLR(ルワンダ反政府勢力)やコンゴ人のダイアスポラからあります。それに加えて、この数年(特に今年)カガメ大統領からウガンダや南アに亡命した元RPF(現政権)の幹部4人が96日に(カガメ大統領の就任式の日)60ページのレポートを公表し、それには「今のルワンダ政権は独裁主義、カガメ大統領は拠出国からの援助金を私的に使用した。今必要なのは政権のチェンジ」など現政権を厳しく批判しています。そして、その元幹部らはルワンダへの攻撃を準備しているらしいとのこと。彼らは20年間カガメ大統領と共にゲリラ作戦や諜報などに関わってき、カガメ大統領のことは何でも把握しているので、本当に起きうるのではないかと恐ろしくなります!特にその幹部たちが、ルワンダ外にいるFDLRやその仲間(人口的に多い)と共同で攻撃する可能性もあるので、そうなるとこの地域は再び紛争状態に戻ります。

私が悲観的すぎでしょうか。しかし、1994年の虐殺がコンゴに飛び火した後も大湖地域の紛争の原因は解決されておらず、虐殺の首謀者などで構成されているFDLRは現在もコンゴ東部で活動しています(カガメ大統領は、「テロリスト」であるFDLRとは和解はしたくないと主張)。2009年の国連報告書によると、このFDLRはスペインから北朝鮮までのネットワークがあるとのこと。ルワンダの華やかな経済的成長の陰に隠されていたh人々の感情(真実が明らかにされていない、被害者への補償がないなど)が、紛争のサインや警告として現在出始めています。アフリカの紛争はいきなり始まることが多いため、要注意はすべきでしょう。

アー私に政治的権力があれば、カガメ大統領やFDLRのリーダーなどの関係者に話し、真実と直面し、和解活動に促すのに!もちろん言うは易し、行うは難しなんですけどね。

追伸:ルワンダ軍によるコンゴにおける「虐殺」に関しては、著書『世界最悪の紛争「コンゴ」~平和以外に何でもある国』をお読みください。ルワンダにおける虐殺は既知の事実ですが、コンゴにおけるものは「虐殺」として未知であり、日本語で書かれたものはおそらく私の著書だけです。

国連のMDGの会合でカガメ大統領が共同議長をしているのですが、それに関する報道があまりない様な気がする。。。今までカガメ大統領はアメリカに行く度にちやほやされていましたが、今年はルワンダに大きなダメージを与えた国連報告書が8月に漏れたということで、ニューヨークでは大変冷たい反応が待っていたとは聞いています。

例えば下記の写真。「カガメは犯罪者」「End the impunity (不処罰を止めよ)」といった看板などが見られます。

http://amengual.info/SampolCarreroUN_NY/100920SampolCarrero_001.jpg


でもそれ以外は他の報道は特になし。MDGのもう一人の共同議長のスペイン・サパテロ首相は今回どうしているのか(注:7月16日にマドリッドで初のMDGの会合で、サパテロ首相はカガメ大統領との面会をボイコットし、大きなニュースになった)。気になります。
 

毎日のようにコンゴやルワンダ関係のブログ(ほとんどは現地人やダイアスポラが書いている)を読んでいるのですが、8月下旬以降、話題は例の国連報告書に集中しています。フツの国会議員や軍人の「報告書がでたらめだ」というコメントがルワンダ政府系の新聞に一度書かれたのですが、それは強制的に言わせただの、どうせ国際社会もルワンダ人も真相を知っているのだからカガメ大統領はとっとと白状せよ!などいろいろ。こういったことは匿名だからネットに書けるのですが、直接このような意見をルワンダ人自身から聞くのはよっぽど親密関係でない限り、不可能です。そういう意味でインターネットの存在は大変ありがたい!
 
私がルワンダで勤務していた1995年-1998年もやはり表現の自由はほとんどなく(ネットも今のように普及されていなかったので、ネットで彼らの感情や意見を確認することもできなかった)、外国人の同僚と「ルワンダ人の心が閉鎖されていて、何を考えているのかわからない」と言いあっていたものです。私のUNHCRの先輩(ルワンダ人でないアフリカ人)でルワンダ人女性と結婚した人がいるのですが、ルワンダ人コミュ二ティーの結束力にはいつも驚いていたとか。夫婦として30年以上一緒にいても「あなたに言えないことがいくつかあるけど、理解してね」と言われたことが何度もあるそうで、「ルワンダ人は特別な人種だ」といつも私に言っていました。ルワンダ人でないとわからない、何かがあるのでしょう。
 
ルワンダは国がきれいに整備され、インフラが発展され、経済成長していると高い評価を受けていますが、それは単にお面をかぶっているだけで、その心が見えないのは非常に怖いし寂しいことだと思います。それが果たしてオープンになるのか、またオープンになるには、どのくらいの年月が必要なのでしょうか。残念ながら、カガメ政権が続く限り、それは見られないでしょうね。
ルワンダ政府が1990年代、コンゴで虐殺罪に当たり得るという国連報告書を巡って、ルワンダではますますホットになってきました。ルワンダ政府はその報告書に反発、国連平和維持活動(PKO) 香らの撤退を警告し、7日に国連事務総長がルワンダ政府と交渉しにサプライズ訪問をしました。それと同時に、ルワンダの亡命者4名(いずれもカガメ大統領の元部下)が60ページなる報告書をだし、それには「ルワンダ人だけでなく、国際社会はルワンダの独裁主義を終わらせないといけない」と書いています。また、ルダシングワ・RPF元事務局長はVoice of Americaのインタビューで、「自分もそうだが、カガメ大統領は処罰を受けないといけない」と堂々と言っているのです。わお!
 
そんな混乱の中、どさくさまぎれに、94虐殺直後に調査したUNHCRの報告書(Gersony Report)もどこからか外に漏れてしまいました。この報告書が大変有名なのは、現政権であるRPF(ツチ系が多い)が1994年4月から8月まで虐殺に関与し、約2万~4万人の市民が犠牲になったという一種の「機密」が書かれているからです。「ホテル・ルワンダ」などでは、フツがツチを殺害するイメージを強く描かれていましたが、その反対、つまりツチがフツを殺害することも実際にあったのですね。ルワンダ国際戦犯法廷(ICTR)はこの報告書を世界中で探したのですが、見つからなかったとのこと。「せっかくこれから新政権を取ろうとしているツチにとってマイナスになるため」(歴史学者のプルニエル氏)、その報告書が国連から「発禁」(embargo)され、処理されてしまっていたのです。その消えたはずの報告書が今インターネットに公表されているのですから、ネットの凄さ(怖さも含めて)を改めて痛感しました。
 
ということで、次から次へと新しい(ネガテイブな)展開を見せていルワンダから目が離せません!これからどうなるのでしょうか??
漏洩したコンゴ民主共和国に関する国連報告書草稿を巡ってルワンダ政府と国連の間で緊張感が続いていますが、昨日の国連の記者会見で、この報告書が今月でなく来月に公表されることになりました。その間、関係国から最終確認をするとのことです。この間どのように展開するのか、大変気になる~!!
 
この報告書は世間一般に漏洩してしまい、私もその報告書を読み始めましたが、ルワンダをはじめ、関係国が感情的になるのもわかるぐらい、パワフルな内容です。500ページ近くと量は多いのですが、ぜひ一読をお勧めします!
 
それにしても「この報告書を公表したら、スーダンからルワンダ軍を撤退させるぞ」とのルワンダ政府の態度が失礼ながら未熟ですね。スーダンの平和を維持するためにPKO軍がいるのに、それを政治的な道具として使うなんて許せません。結局このような政治的ゲームで犠牲になるのはいつも一般市民であり、その大多数が女性と子供です。それもスーダン人だけでなく、ルワンダやコンゴの市民も巻き込まれる可能性が高いでしょう。アフリカ大湖地域(ルワンダ、コンゴ、ブルンジなど)の「親分」であるルワンダがどう出るかで、再びがこの地域が不安定になるかもしれませんので。この報告書の目的は真実を明確にし、justiceをもたらすことですが、その反対の結果が生まれるかもしれません。アーまた逆戻りするのでしょうか。。。こわい!
 
それにしても、このルワンダ政府の脅かしは国際法上許されるのでしょうか。もちろん筋は通っていませんが、ルワンダ政府はアメリカとイギリスに支援されているし、何と言っても1994年の虐殺の際に国際社会が何も関与しなかったという議論をルワンダが使えば、不法なことでも何でも合法化されるのでしょう。
 
p.s. 明日から3日間、宇都宮大学生や全国の学生計130人が集まって、国際キャリア合宿セミナーを企画します。私の知り合い・友人である、羽根拓也氏()アクテイブラーニング社長)、高嶋由美子氏(国連UNHCR協会事務局長)、大崎敦司氏(ジャーナリスト)なども講師として迎え、楽しくなりそうです。私は運営の担当なので、ブログも書く時間はありませんが、この間も何とかルワンダ・コンゴの政情をフォローしたいと思います。

漏洩したコンゴ民主共和国(DRC)に関する国連報告書草稿を巡って、いろいろなニュースが飛び交い、それを一つ一つフォローすると大変面白いのですが、同時に、ルワンダの筋の通らない行動や発言にますます呆れています。

8月27日のLe Monde紙が「国連報告書草稿を公表したら、ルワンダは国連から撤退(特に平和維持活動軍-PKO)をすると、ルワンダ外務大臣が国連事務総長への8月5日付けの手紙に書いた」と書いてありました。8月31日付のNew Times(ルワンダ政府寄りの新聞)によると、ルワンダ軍は「ルワンダ軍の撤退といった命令はまだ政府から降りていない」とはっきりしない発言をしたのですが、同じ日[31日]の記者会見で、ムシキワボ外務大臣は「国連がこの報告書をどうするかわからないけど、我々は撤退を真剣に検証している」と発言したのです。また、1994年のルワンダ虐殺当時に、国連PKOの幹部をしていたコフィアナン氏が、ルワンダでは失敗したとアナン氏のせいにしたのです。(いつものことだけど、ルワンダ政府っていつも人のせいにする傾向が強い。自分の行為を振り返るという習慣はないのでしょうか)

そして続いて、「平和維持活動軍として活動している(ルワンダ)軍が、レイプや殺人に関われるはずがないわ」と言いました。
 
この「XXだから、YYである」、あるいは「XXだから、YYのはずがない」という考えや主張は、ルワンダ政府だけでなく、世界どこでも使われているのですが、大変非論理的な場合があります。我々はよく「AさんはXXの資格を持っているから、YYができるはず」とか「BさんはXX人だから(あるいはXX教徒だから)、YYをしない(はず)」と耳にするのですが、「冬は寒いから、コートが必要」といった論理ならまだしも、「Aさんはいい人だから、悪いことはしないはず」とは必ずしも断定できません。PKO軍は人道支援や市民保護のようないいこともできるでしょうが、その一方で人殺し、レイプや搾取も平気でやっています(残念ながらそのような行為を、私はカンボジアやコンゴなどで間近で見てきました)。だから上記のムシキワボ外務大臣の考えは全然論理が合わないのです。

私も含めて我々は、ロジカル・シンキングの訓練をもっと普及しなくてはと現在教育者の身として思います。もちろん学生だけでなく、社会人にも。ルワンダだけではないですが、政治家が一番必要だったりして?
5月にルワンダで逮捕され、3週間後に釈放された米弁護士ピーター・アーリンダー氏について以前ブログに書きましたが、彼の最新の記事が興味深かったので、共有したいと思います。
 
 
この記事にはルワンダの大統領選挙や虐殺の真実について触れているのですが、その中で、
 
1.「勝者がいつも歴史を語る。。。少なくとも最初は。。。」
 
2.また、ケネディ大統領の下で防衛大臣を務めたロバート・マクナマラ氏は、
 
「もし日本が戦争に勝っていたら、(広島と長崎の原爆投下前に起きた)東京で焼夷弾の攻撃をした我々アメリカ人は戦争犯と呼ばれていただろう。」
 
と認めたと書いています。確かに!見方を一つ変えると、全体図が随分変わりますね。勝者の国のマクナマラ氏がこんなことを言うのに大変勇気が要したでしょうが、さすがに大変聡明で有名な人です。我々は歴史、特に戦争の歴史を学ぶ際に、中立性に気をつけなくてはならないことを改めて考えさせられました。
 
敗者(犠牲者であることが多い)の視点から語った歴史や彼らの苦しみというのは、一般的にかなり時間がかかって世の中に伝わります。勝者にとって不都合な情報を敗者が持っているから勝者がそれを隠すという理由もありますが、そもそも敗者の権力は弱く、コミュニケーションの手段や能力(というか教育の機会が得れなかったため)がないことが多いのです。国連や人権団体などの外部者が戦争の調査をして、情報を発信したとしても、勝者がそれを否定するなどして、ほとんど世の中から注目されないのですね。
 
ルワンダ内戦や虐殺もそうで、現政権(RPF)を握っているツチは虐殺の「犠牲者」から勝者になり、そのツチが書いた虐殺に関する本は世界で何冊かブームになっています。和訳された「生かされて」の著者のイマキュレー・イリバギザ氏は2006年に来日中、安倍首相の昭恵夫人を表敬訪問もされました。反対に敗者のフツが書いたものは量として圧倒的に少なく、映画「ホテルルワンダ」(主人公のポール・スセサバギナ氏はフツ)以外に、ほとんど話題にもなっていません。例えば、マリービアトリス・ウムテシ氏の著書Surviving the Slaughter: the ordeal of a Rwandan refugee in Zaire”には、難民としてルワンダからコンゴへ逃亡した時の様子を描いて大変貴重な証言を残しているのですが、残念ながらこの本はほとんど知られていません。
 
(話はそれますが、私はこの本を気に入っています。なぜなら、ウムテシ氏はUNHCRの難民への対応に批判的であったからです。UNHCR職員である私が(今は休職中)こんなことを言うのは変に思われるかもしれません。しかし「パトロン」であるUNHCRに対して、「お客さん(支援対象者」である難民は弱い立場におり、このような上下関係の中で、難民はUNHCRに批判がなかなかできず、ウムテシ氏の指摘は大変貴重だと考えています。このプログで何回か書いていますが、真の批判は単なる文句を言うものではなく、(社会)改革をするために必要だと思っています。)
 
これから敗者が語る歴史がどんどん浮き彫りになることを、またそれが当たり前になる世の中がくることを願っています。
どの国際メデイアも昨日から今日にかけて、国連の漏れた報告書(leak report)の話題で一杯であったのに、日本のは相変わらず何の記事もなし。大事なニュースなのにアー情けない!日本のメデイア、しっかり~!(これは非難でなく、エールです)
 
この報告書は、1990年代にコンゴで起きた残虐行為は「虐殺」ではないかと主張しており、その加害者は当時のコンゴ武装勢力AFDLとルワンダの政府軍であります。これは決して新しい話ではなく、1997年に中断された国連調査団が同じ内容の報告書をだしました。ルワンダのカガメ大統領もコンゴのカビラ現大統領もそれに関与していたので、この報告書が公表されると、両国にとって名誉を傷つかれるわけです。特にルワンダは西洋諸国から「優等生」と呼ばれており、カガメ大統領はクリントン前大統領やブレイア元首相、ゲーツ氏など世界の大物と親密な関係にいるので、余計にダメージは大きいのです。
 
そのルワンダ政府が、フランス紙のLe Mondeによると、「この報告書が公表されたら、ルワンダ軍はスーダン・ダルフールから撤退するぞ」と国連事務総長を脅しているとのことです。紛争が続くダルフールにはアフリカ連合軍が入っており、それにルワンダ軍2,500人を派遣。ルワンダは世界6番目に国連平和維持活動軍を派兵していることになります。ルワンダは四国ぐらいの面積の小国なのに、かなり軍事力があることがわかりますよね。
 
ルワンダの言い分は「この報告書がでると、この地域に再び不安定をもたらす」ということですが、本当にそうでしょうか。反対に、もし真相が隠され続けてきたら、被害者の不満はますます増し、それが突然爆発することもあるのです。報告書が間違っているのなら、証言や証拠を並べて訴えればいいことですし、自分たちが正しいと信じるのなら、正々堂々と報告書と向き合えることができるはずです。
 
このルワンダ政府の子供っぽい反応に本当に呆れてしまいます。いつも感情的になり復讐をするんですよね。2006年の時もそうでした。フランスの判事が1994年のルワンダ虐殺の引き金となった飛行機墜落事故に関する報告書をだしたときも、ルワンダ政府はフランスとの国家関係を即時停止しました。その他に、ルワンダ政府がコンゴの武装勢力CNDPを支援しているとか、コンゴの天然資源を不法搾取したといった不都合の悪い国連報告書が出る度に、激怒し報告書の内容を否定しました。
 
残念ながら日本はいいモデルではありませんが、歴史の教科書問題など現在も続いている課題や、真実と誠実に向き合う教訓を各国に伝え、一緒に負の歴史を乗り越えるといった協力ができると思います。単にカネをばらまくのが協力でなく、また「技術」協力は農業保健やITCだけでなく、歴史の教訓といったことも含まれてもいいのではないでしょうか。

ルワンダの首都キガリでは、新しい安全対策がとられているとのことです。ホテルでは所時品検査がされ、バーでは停電に備えて発電機を備えなくてはいけないことに(これって、7月11日にウガンダの首都カンパラであった爆弾テロがバーであったから?)。ルワンダ政府軍によると、先週選挙後にキガリであった手榴弾事件は、亡命中の元軍人がウガンダとタンザニアの協力の下関与していたらしく、そのための対策だと思われます。私の友人も含めキガリに行く・滞在する日本人は多く(ルワンダ政府によると年間1500人!)、注意する必要があります。

本当に亡命者がこの手榴弾事件を仕掛けたかどうかはわかりませんが、一つはっきりしているのは今のルワンダでは不信感が漂っていることです。紛争後の国を再建するためには、単にインフラや教育・医療のサービスだけでなく、国民間、あるいは政府と国民間の信頼醸成(confidence building)が必要なのですが、残念ながらそれが見られません。

この安全規制で、8月9日付け朝日新聞の勝間和代さんのコラム「人は誰かに好かれると、 その人に好意を持つ~好意の互恵性の法則」を思い出しました。その法則は「人は誰かに好かれると、その人に好意を持つ」ということで、その逆の敵意についても、そうなるといわれているとのことです。そして「安定した社会を実現するためには、家庭内の愛情の健全な育成や、偏見や差別を作らないような社会の規律が必要不可欠なことを、この法則は教えてくれると思います」と勝間さんはつづっています

全く同感です!この法則を読者と共有してくださった勝間さん、ありがとうございます!上記にルワンダ政府と亡命者間の緊張感について書きましたが、現政権内でも同様で、好意どころかどんどん敵意がルワンダ国民に広まっています。このままではまた紛争に逆戻りするのではと恐れるぐらいです。私がルワンダ政府にアクセスがあれば、この法則を「プレゼント」するのですが。。。余計なお世話だと言われるかもしれませんが、真の友人であればそれぐらいやらないといけないと思います。

 

アメリカ政府からルワンダの大統領選挙に関する声明が出ました。

http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2010/08/13/statement-national-elections-rwanda


「民主主義は単に選挙を実施することだけではない」と批判をするのは当然ですし、Democracy Now!は「カガメ大統領を支持するアメリカ政府がこんな声明を出すのは驚きだ」と述べていましたが、あまりにも遅すぎたと思っています。

ルワンダの野党3党が出馬できないとわかった6月時点で、あるいはルワンダ人のジャーナリストや野党などがどんどん殺害・逮捕・亡命し始めた今年初め、「おかしいぞ」と本当にわかっていたなら、その時に批判ができたはずです。アメリカ人の弁護士アーリンダー氏も5-6月に不法に逮捕され、国際メデイアがそれに関して何回も取り上げたのにもかかわらず、同政府は何の声明もだしませんでした。それどころか、「アーリンダー氏はもうルワンダから出国したかと思っていた」とアメリカ大使館はしらじらしく言い、彼の逮捕中、何の助けもしなかったのです。

ですから選挙後に、過去を振り返って「こうすべきだった」と非難しても、単なる形式だけのリップサービスにしか聞こえません。まあ、そもそもアメリカ政府は民主主義を本気でアフリカにうえつけようという政治的意思に欠けているため(混乱状態にあった方が資源が搾取・密輸しやく、その方が権力国にとって都合がいいため)、仕方ないのかもしれませんが。これは今に始まったことでなく、アフリカの諸国が独立する50年前からのことです。アー何ともきたない世界!
今朝のJapan Timesの社説に、"The Mixed Verdict in Rwanda"について書かれていました。

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/ed20100816a1.html


「カガメ大統領がルワンダに正義と成長をもたらしたと認めてもらうためには、彼は憲法を尊重しなければならない」と書いています。同感です!カガメ大統領は今2期目に入りましたが、他のアフリカの大統領のように(例:チャドのデビ大統領、ウガンダのムセベニ大統領、そしてジンバブエのムガベ大統領。ナイジェリアのオバサンジョ大統領やザンビアのチルバ大統領もこれを試みたが、失敗した)、憲法に書かれている任期を変えて権力を増大しないことを願っています。

ルワンダでは大統領は2期までと憲法と決まっており、いろんなインタビューでカガメ大統領は「まさか他のアフリカの大統領のように、3期以上いないでしょうね」と聞かれる度に、「なぜそんなことをしないといけないのか。大統領の地位にいなくても、他の形で貢献できる」と答えていますが、7年後の選挙にならないとわかりません。

一般的に現職の大統領がその地位にしがみつく理由の一つに、戦争犯や人道に対する罪などの裁判の免除特権が現役元首に認められていることが挙げられます。特例のケースとして、スーダンのバシル大統領がダルフールでの民族浄化に関して国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状を請求されましたが、ICCが現職の国家元首の訴追を検討するのは初めてです。

2006年11月17日に、パリ大審裁判所のブリュギエール判事は1994年の4月6日のハビャリマーナ大統領機墜落事件にRPF(現政権)のメンバーが関わっているとして、彼らに国際逮捕状を発布しました。しかし、フランスの法律では、現役元首は裁判の免除特権が認められるので、カガメ大統領には訴訟できなかったのです。同様に、スペインも2008年に、ルワンダにおいて1994年から2000年の間に戦争犯や人道に対する罪に関わっていた人40人を起訴すると言明したのですが、カガメ大統領は免除されたのです。

大統領も人間なのですから、戦争犯の罪などに関わっているなら、一般市民のように起訴されるべきですよね?そんな法律をがあるから、死ぬまで大統領の地位にしがみつく人が増え、罪のない市民が殺されるわけです。この法律、何とかならないの?



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プロフィール
HN:
米川正子
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女性
職業:
大学教員
趣味:
旅行、ジョギング、テコンドー、映画鑑賞、読書
自己紹介:
コンゴ民主共和国(コンゴ)やルワンダといったアフリカ大湖地域を中心に、アフリカでの人道支援や紛争・平和構築を専門としています。
過去にリベリア、南ア、ソマリア、タンザニア、ルワンダ、コンゴなどで国連ボランテイアや国連難民高等弁務官事務所職員(UNHCR)として活動。南アの大学院でコンゴ紛争について研究し、2007年―2008年には、コンゴ東部でUNHCRの所長として勤務したこともあり、その経験を活かして現在アドバカシ―に力を入れています。
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